米1月雇用統計の予想(20/2/7)

日本時間2020年2月7日22時30分に発表予定です。

米1月雇用統計の予想(20/2/7)

米1月雇用統計の予想

本日は2020年最初の雇用統計が発表されます。どの様な形で始まるか注目されます。
今回の予想値は下記となっています。また今回は2019年全般の改定値がなされる予定になっています。その意味でベースとなる数値が変わる可能性もあるので、時間経過で違った捉え方が出てくる可能性がありますので要注意です。

米1月雇用統計の予想

(今回発表予想)2月7日10時現在



(1)失業率
12月の失業率は予想通りの3.5%となりました。2019年は1月3.8%⇒12月3.5%へと改善を辿りました。
1月予想も同数値の3.5%で、レンジを外すような結果とならない限り、相場へのインパクトは少ないと思います。尚、ユーロの失業率は1月30日に12月が発表されましたが、予想7.5%に対して7.4%と改善しました。

米1月雇用統計の予想 2枚目の画像

(黒線の右側は今回の米国失業率予想を加味しています)


(2)非農業部門雇用者数(NFP)
12月のNFPは市場予想を下回る数値になりました。12月NFPは14.5万人増で、レンジが5.4万人〜22.1万人でしたので、ほぼ単純平均の13.75万人に近いものとなりました。2020年最初のNFPは16.5万人ですので、前月比やや増加となっています。2019年のNFP月平均が約17.4万人増でしたので、今回予想通りなら2020年はほぼ順調なスタートであるとエコノミストは分析しています。
また、今週水曜日発表のADP社民間雇用者数が予想15.6万人に対して29.1万人との結果になり、一部では今回のNFPも上振れ予想が出ています。
2019年は5月までADPとNFPがある程度同じ推移を辿っていましたが、6月〜11月のNFPが大きく変動しており、特に11月はADP12.4万人に対してNFP26.6万人でした。下図を見ると、オレンジのADP社はほぼ一貫して下がっているのに対し、青のNFPは6月以降やや下降が緩やかになっています。

さて、今回もADPとNFPの比較をしてみます。
ここ1年間を見るとNFPとADPがほぼ同じ程度の伸びを辿っていましたが、11月と12月に青が突出しました。ADP社は2019年2月〜2020年1月までで189.1万人、NFPの2019年1月〜11月が176.9万人ですので、単純比較ではこの誤差+12.2万人が予想されます。
また11ヶ月間の両者の平均誤差が4.5万人(NFP>ADP)ですので、ADP社にこの人数を加えると193.6万人となり、NFPの11ヶ月分が176.9万人ですから12月は16.7万人が推計されます。予想レンジとしては12.2万人〜16.7万人となり、ほぼエコノミスト予想中央値に近いものとなりました。仮に公務員分(NFP>ADP)の1〜3万人を加えると上限は19.7万人となります。

米1月雇用統計の予想 3枚目の画像

青:NFP、オレンジ:ADP社


(3)平均時給
12月平均時給は予想通りの+0.3%になりました。1月も前月比+0.3%の伸び予想となっています。結果がエコノミストレンジ内に留まればあまり材料視されないと思います。尚、年率ベースでは12月+3.0%で、1月は2.9%予想(レンジ+2.8〜+3.2%)ですので、今回予想の0.3%では年率で下がることになります。

ドル/円相場は、下記の日足チャートを見ると、短期のA(=111円50銭)とB(=108円20銭)のドル高トレンドは変わっていません。Cが1月17日高値110円29銭その後110円22銭付近を2回トライして反落しているので、当面はここがポイントになります。C越えでの終値確認後にAトライになります。しかしながらAまで到達するには、週足で110円60銭〜80銭にも抵抗線があるので、ここからの上値はかなり重い感じです。一方で下値は109円50銭、109円00銭〜10銭にサポートあります。今日の雇用統計でNFPと時間給が予想を上回ればまずCのトライがあるかないかを確認する流れになりそうです。

米1月雇用統計の予想 4枚目の画像

ドル円日足

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