ドル円、本邦祝日で動意に欠ける展開。
海外時間の為替概況
15日の海外市場でドル円は方向感を見出しづらい展開。アジア時間に発表された中国の主要経済指標、@中国・第2四半期GDP(結果1.6%、予想1.5% ※前年比は6.2%と予想通りながら27年ぶり低水準)、A中国・6月小売売上高(結果9.8%、予想8.3%)、B中国・鉱工業生産(結果6.3%、予想5.2%)が軒並み市場予想を上回る好結果となると、リスク選好ムードの高まりを背景に、ドル円は一時108.11まで上値を伸ばしました。しかし、ボリンジャー・ミッドバンド付近で上値を抑えられると、海外勢参入後に再び反落。米・7月ニューヨーク連銀製造業景況指数(結果4.3、予想2.0)の良好な結果にも反応は鈍く、107円台後半でもみ合った後、結局107.91でのクローズとなりました。尚、ムニューシン米財務長官は昨日、通商交渉を目的に週内に中国当局者と電話会談を行う可能性があると発表しましたが、市場の反応は限定的となっております。
一方、ユーロドル相場は軟調推移。アジア時間引けにかけて高値となる1.1284まで上昇するも、来週のECB理事会での追加緩和期待を背景に続伸が阻まれると、米国時間にかけて1.1253まで反落。結局、1.1260付近でのクローズとなっております。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は、中国の主要経済指標が市場予想を上回ったことを受けて一時上昇するも、一目均衡表転換線やボリンジャーミッドバンド、21日移動平均線に続伸を阻まれる形で反落に転じました。108円台での滞空時間は極めて短く、「上値の重さ」が再確認される結果となっております。トランプ米大統領による「中国にはがっかり」とのツイート以降、米中対立再開のリスクが強まりつつある他、イランやトルコで地政学的リスクが再燃していることもドル円の上値を重くしております。本日・日本時間21:30に発表される米6月小売売上高が市場予想を下回る結果となれば、今月末のFOMCでの大幅(50bp)利下げ観測を背景に米長期金利低下→ドル売りの流れが強まる可能性もあります。米経済指標の結果や、米中貿易摩擦及び地政学的リスクに絡むヘッドラインに注意しつつも、本日はややダウンサイドリスクに注意が必要でしょう。(予想レンジ:107.25ー108.25)
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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