パウエルFRB議長の議会証言を控えて(19/7/10)

パウエルFRB議長が上院と下院で議会証言を行います。

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パウエルFRB議長の議会証言を控えて(19/7/10)

パウエルFRB議長の議会証言を控えて

パウエルFRB議長が下記日程で議会証言を行います。

(1)7月10日(水)東京時間23時(米東部時間午前10時〜)
下院で「半期金融政策について」

(2)7月11日(木)東京時間23時(米東部時間午前10時〜)
上院で「半期金融政策について」

先週5日金曜日に発表された米雇用統計の予想を上回る非農業部門雇用者数に、先行き利下げの行方が不透明になっています。
CME・FEDWatchの推移を見ると、

・6月18日時点:
7月利下げ83%(1.75〜2.00%が16.4%、2.00〜2.25%が66.6%)となり、据え置きが17%でした。

・6月25日時点:
7月利下げ100%(1.75〜2.00%が25%、2.00〜2.25%が75%)となり据え置きはなくなりました。

・7月9日時点:
7月利下げ100%(1.75〜2.00%が0.8%、2.00〜2.25%が99.2%)となり、ほぼ全員が25ベーシスの利下げ予想になっています。

FOMCは7月31日(水)に予定されていますが、まだ3週間も残されており、今後の経済指標次第ではどちらにも大きく振れる可能性を残しています。

現在の市場が議会証言を含めてどの様にみているかをランダムに記載いたします。

・米中の貿易交渉は数ヶ月の猶予を与えられたが、この間に起きた日韓の貿易紛争が米国含めたテクノロジー企業にどの様に影響を与えるか注視する必要がある。この点を加味するのか。
・下院でのFRB議会発言内容で市場の動向を探ってから、上院での発言に変化を加えるのではないか。
・仮に7月利下げを見送っても、次回9月にはある程度の利下げ見通しを言質に残すのではないか。
・もし、パウエル発言に新味がない場合、FOMC投票メンバーの今後の発言を拾って、7月末の決定を類推していく。
・今後2週間の経済指標で、市場の利下げ予想派が減り、据え置き予想派に変わっていけば、FOMCで利下げを見送りしてもさほど影響は出ないのではないかとの見方。
・株式市場は今週から第2四半期企業業績発表の時期になるので、利下げを示唆する内容がなくても、それだけ景気見通しにポジティブならば、現在の株式市場が強い中で先行き業績の見通しは明るいとの捉え方をする市場参加者がでてくる可能性が高い。

ドル円は先週107円60銭〜70銭の抵抗線を越えてから短期的にはドル買戻しの流れに入っています。
このサポートは108円10銭〜20銭にあるので、108円未満で終わらない限りはドルの戻り高を試す流れにいます。上値は最初のポイントとして、109円30銭〜40銭、109円80銭〜90銭に抵抗線ありますが、もし後者を越えて110円台乗せになると暫くドル堅調地合いが続きそうです。
従い、目先は金利軟化基調が揺らいでいる状況下で、万一FRBが先行きの利下げを示唆する内容でも出たら、為替にはインパクトが大きくなりそうです。
(2019年7月10日 13:00、1ドル=108円91銭)

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