ドル円急落、トランプ大統領メキシコからの全輸入品に5%の追加関税の方針(5/31午前)

31日の東京市場でドル円は急落。一時109.13の安値をつけ東京時間12:00現在は109.20-25レベルでの取引です。

ドル円急落、トランプ大統領メキシコからの全輸入品に5%の追加関税の方針(5/31午前)

ドル円急落、トランプ大統領メキシコからの全輸入品に5%の追加関税の方針

31日の東京市場でドル円は急落。一時109.13の安値をつけ東京時間12:00現在は109.20-25レベルでの取引です。トランプ大統領は東京時間8:30のツイートで6月10日に米国はメキシコからのすべての輸入品に5%の追加関税を課すこと。これがメキシコ経由で米国に不法入国する移民が無くなるまで続き、かつ移民問題が解決するまで徐々に関税が引き上げられる方針であることを表明しました。

昨晩の海外時間にはようやく欧米株が下げ止まりをみせ、一旦はドル円も上昇に転じ109.93をつけたものの、6/1の中国の報復関税実施を前に中国外務省次官が「アメリカは経済テロリズムをむき出しにしている」などと批判するなど米中貿易戦争に鎮静化の様子はなく、またクラリダFRB副議長が景気減速懸念と政策金利引き下げの可能性を匂わせたことで米長期金利が一段と低下したこともあり、ドル円は早朝には109円台半ばに反落していました。

そこに追い討ちをかけるかのような上記のメキシコ追加課税発言、さらに午前中発表された中国の製造業PMIの悪化も加わり、市場は再びリスク回避の動きが強まっています。
前場の日経平均は161円安、欧米の主要株価指数先物も軒並み売られる展開、また、米10年もの国債利回りは東京時間にさらに低下して一時2.17%をつけました。

ドル円は月末のドル買い需要もあってか、状況の割には下げが大きくない印象。
トランプ大統領のなりふり構わぬ貿易戦争とそれを武器とした他国へのいわば脅迫行為には米共和党内部からも「関税権限の乱用」との批判の声が上がっていますが、今のところ収まる気配はなく、しばらくの間市場はその実体経済への影響懸念に振り回される可能性が高いものと思われます。
ドル円は引き続き円高リスクの強い状況、午後に5/13安値109.02を下抜けた場合には、下げが加速する可能性があり注意が必要です。

ドル円急落、トランプ大統領メキシコからの全輸入品に5%の追加関税の方針

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