ドル円見通し 4月17日高値の後は伸びず、安値切り下がりに(4/24)

4月23日午前に111.65円まで一時急落したが、下落は短時間に止まって戻し、23日夜には112.03円まで戻すも112円台を維持できずに失速している。

ドル円見通し 4月17日高値の後は伸びず、安値切り下がりに(4/24)

【概況】

4月23日午前に111.65円まで一時急落したが、下落は短時間に止まって戻し、23日夜には112.03円まで戻すも112円台を維持できずに失速している。午前の下落については大型連休を控えて本邦輸出企業のドル売り円買いが通常より多く持ち込まれたためという見方もされているが、売り物消化で戻し、23日夜のユーロ安や米住宅販売の好調及び米国株高で112円台まで戻したものの勢いが続かなかったという状況と思われる。

米商務省が発表した3月の新築一戸建て住宅販売件数は季節調整済みで前月比4.5%増の69万2000戸(年換算)となり市場予想の65万戸を上回った。3か月連続の前月比プラスで前年同月比も3.0%増だった。
NYダウは前日比145.34ドル高と上昇、高値では10月3日天井の26951.81ドルにあと一歩と迫る26695.96ドルまで上昇した。ナスダック総合指数は105.55ポイント高の大幅上昇で、昨年8月29日高値8133.30と同値をつけた。また終値ベースでは昨年8月高値時を超えて史上最高値更新となった。株高によるリスクオン心理がドル円の反発には寄与したが一段高へ進む程には市場心理も強気化しなかった印象だ。大型連休を控えて積極的なポジション取りには消極的な状況なのだろう。
また4月25日に日米財務相会談、26日には日米首脳会談が予定されており、日米通商協議における為替条項の扱いがどうなるのかを見定めないと積極的な円安ドル高へ進み難いのかもしれない。

【3月5日高値超えからの一段高入りに待ったがかかった状況続く】

4月17日に112.16円をつけて4月13日高値及び3月5日高値112.12円を上抜いたため、3月25日安値を中心とした逆三尊形成からの一段高入り、1月3日以降の上昇波動の二段上げ入りへ進む可能性が高まったものの、その後が続かずに18日には111.756円まで下げたために一段高入りには「待った」がかかった。19日から22日までのイースター休暇中は動意の薄い展開が続き、112円をやや下回っての横這いだったところから23日午前の急落と反騰、深夜の反落という流れとなっている。
先週からは4月16日安値111.83円、18日安値111.76円、23日安値111.65円と安値切り下がりに入っている。18日までは高値切り上がりと安値切り下がりによるレンジ拡張型の逆三角持合いという様相だった。しかし、その後は17日高値を超えられずに推移しているために60分足レベルではレンジ拡張型持ち合いではなく、右肩下がりの持ち合いという様相に変わってきている印象だ。
日足では3月5日高値を超えた時点でのダブル天井破り感は後退し、逆にわずかに高値を更新しただけのダブル天井で終わる可能性もやや強まってきている印象だ。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、4月13日から17日へ高値を切り上げ、15日から18日へと安値を切り下げるレンジ拡張型の逆三角持合い状況と思われたため、17日午前高値を直近のサイクルトップ、18日午後安値を同サイクルボトムとし、18日安値割れからは底割れによる新たな弱気サイクル入りと想定していた。23日午前の下落で18日安値に迫っていたため23日午前時点では底割れによる弱気サイクル入りが警戒されるとした。
23日午前安値で18日安値を割り込み、23日深夜高値で18日安値以降の高値であった18日夜高値をわずかに超えたが、その後に反落している。このため、4月16日安値から5日目となる23日午前安値を直近のサイクルボトムと改める。底割れ回避の内は23日夜高値超えを条件に24日の日中から25日夜にかけての間への上昇余地ありとするが、23日午前安値割れからは底割れによる新たな弱気サイクル入りとして26日午前から30日午前にかけての間への下落を想定する。

60分足の一目均衡表ではやや右肩下がりの往来相場となっているので遅行スパン及び先行スパンが実線と交錯を繰り返している。このため23日夜高値超えからは上昇再開として遅行スパン好転中の高値試し優先とするが、23日午前安値割れからは新たな弱気サイクル入りとして遅行スパン悪化中の安値試し優先へ切り替える。

60分足の相対力指数は23日午前の急落で20ポイント台序盤まで急落し、その後は戻して50ポイントを前後した推移となっている。60ポイント超えからは上昇再開と仮定し、40ポイント割れからは下落再開と仮定する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、4月23日午前安値111.65円を下値支持線、4月23日夜高値112.03円を上値抵抗線とする。
(2)112円を超えない内は23日安値割れからの一段安入り警戒とし、安値更新からは111.50円前後への下落を想定する。111.50円前後ではいったん買い戻しも入りやすいとみるが、さらに続落の場合は111.30円台まで下値目処を引き下げる。また111.75円以下での推移なら25日の日中にかけて安値を試しやすいとみる。
(3)111.90円超えからは上昇再開の可能性ありとし、23日夜高値超えからは17日高値112.16円試しとし、さらに高値更新の場合は112.20円台後半を目指すとみる。また112円台を維持しての推移なら25日の日中も高値試し継続として112円台中盤試しへ向かうとみる。

【当面の主な予定】

4/24(水)
未 定 (日) 日銀・金融政策決定会合
10:30 (豪) 1-3月期 消費者物価 前期比 (前期 0.5%、予想 0.2%)
10:30 (豪) 1-3月期 消費者物価 前年同期比 (前期 1.8%、予想 1.5%)
13:30 (日) 2月 全産業活動指数 前月比 (1月 -0.2%、予想 -0.2%)
14:00 (日) 2月 景気先行指数(CI)改定値 (速報 97.4)
17:00 (独) 4月 IFO企業景況感指数 (3月 99.6、予想 104)
23:00 (加) カナダ銀行(BOC)政策金利 (現行 1.75%、予想 1.75%)

4/25(木)
休場 豪、NZ
未 定 (日) 日銀金融政策決定会合2日目 金融政策発表
未 定 (日) 日銀展望レポート
15:30 (日) 黒田東彦日銀総裁、定例記者会見
20:00 (ト) トルコ中銀、政策金利 (現行 24.00%、予想 24.00%)
21:30 (米) 3月 耐久財受注 前月比 (2月 -1.6%、予想 0.7%)
21:30 (米) 3月 耐久財受注・輸送用機器除く 前月比 (2月 0.1%、予想 0.2%)
21:30 (米) 新規失業保険申請件数 (前週 19.2万件)
21:30 (米) 失業保険継続受給者数 (前週 165.3万人)

オーダー/ポジション状況

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