ドル円は経済指標に注意、基本はレンジ取引か(1/7夕)

週明け7日の東京市場は、ドルが冴えない。早朝の時間外取引ではドルが堅調に推移、108.70円台を付ける局面も観測されていたが、ドル高は続かなかった。

ドル円は経済指標に注意、基本はレンジ取引か(1/7夕)

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週明け7日の東京市場は、ドルが冴えない。早朝の時間外取引ではドルが堅調に推移、108.70円台を付ける局面も観測されていたが、ドル高は続かなかった。

先週末に発表された米雇用統計がかなりの好数字になったことに加え、週末に香港紙が「トランプ米大統領、ダボス会議で中国副主席と会談か」と報じたことなどが好感され、週明けはドル買い優勢でスタート。ドル/円相場は時間外でドル高値108.70円台を記録し、東京は108.45-50円で寄り付いている。
その後、108.60-65円の時間内の日中高値を記録するも続かずに軟落。一時は108円割れをうかがう展開になったのち、16時時点では小戻した108.20円前後で推移、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、引き続き「複合的な米国ファクター」について。
米中貿易問題については、先の報道のほか、トランプ氏から「中国の経済減速、通商交渉で米に有利に働く可能性」との強気コメントが聞かれている。
対して、実に3週間に突入した米政府機関の閉鎖問題は、同じくトランプ氏自身による「数ヵ月でも数年でも政府機関を閉鎖する」、「壁建設へ非常事態宣言も検討」、「国境の壁は鋼鉄製でも。民主党対立解消へ打開案」−−といった発言や報道が相次ぎ観測され、市場で思惑を呼んでいた。

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日経平均株価はというと、本日の東京時間に一時700円を超える上昇をたどり、大引けでも477円高となるなど、まだまだ値動きは荒っぽい。これは米株も同様だ。しかし、良くも悪くも為替市場は日米株価の影響を受けにくくなっているようで、変動も107-108円台を中心に足もとはやや安定しつつある感がうかがえる。油断は禁物だが、先週3日に被った痛手を癒す意味もあり、たとえば106.50-109.00円といったレンジのなかで、しばらくは一進一退をたどる可能性もあるだろう。

3週目に入った「米政府機関の閉鎖問題」が引き続きドルの弱材料になっている状況下、先週末に発表された米雇用統計はかなりの好数字となった。しかしながら、米紙WSJが「好調な米雇用統計、FRBの利上げ根拠にならず」と報じるなど、為替市場にとっても継続的なドル買いの要因にはならないとの見方が有力視されている。つまり、材料的にはドルの支援要因はあまり多くなく、そのためキッカケ次第でドル安が再燃することへの警戒も必要だろう。

テクニカルに見た場合、リスクという点ではドル安方向にバイアスがかかるものの、目先に関しては107円前後にかなりの底堅さがうかがえる。また、底堅い反面で上値も重い。実際、本日早朝の時間外そして東京時間の高値は108.70-80円で109円には届かなかった。マーケット・ボラティリティも落ち着きつつあるうえ、上下ともに攻めにくいことを考えると、しばらくは107-108円台を中心に次の方向性を探る展開か。ドル安局面の時間調整とも言える値動きが続く可能性もある。

一方、材料的に見た場合、12月のISM非製造業指数など幾つかの米経済指標が発表される予定となっている。先週末に発表された米雇用統計は確かに好数字だったが、その前日、3日発表されたISMの製造業景況指数は予想を大きく下回る数字になっていたことで、本日の指標についても警戒感を指摘する声は多いようだ。
そのほか、ボスティック・アトランタ連銀総裁の講演や、8日までの予定で実施される「米中次官級の通商協議」などにも一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、107.60-108.80円。ドル高・円安方向は、先週末から本日までドルの上昇を阻み続けている108.60−80円が最初の抵抗。超えてくると、一目均衡表の基準線が位置する109.40-45円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、一目均衡表の転換線が位置する108.14円レベルの攻防にまずは注視。下回ると107円前後などが意識されそうだ。

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