4月利上げの可能性がほぼ消滅(2016年3月30日)

FOMC

4月利上げの可能性がほぼ消滅(2016年3月30日)

ドル円:3月30日のファンダメンタル分析

昨日も仲値の実需筋によるドル買いと堅調な株価がドル円を中心としたドル買いの動きを継続させることとなりました。この動きは欧州市場序盤まで続きましたが、その後はイエレンFRB議長の講演を前に調整が進み、株価指数夜間取引が上値が重くなったこともドルの上値を重くする動きとさせました。議長の発言は利上げに対する慎重姿勢が特に正当化される、と3月FOMCのハト派寄りの姿勢に変化が無いことを示しました。最近は地区連銀総裁のタカ派寄りの発言が続いたこともあって、イエレン議長もスタンスに変化が見られるのではないかという思惑が一部であったため、発言後に株価は急騰、為替はドルが大幅安という動きにつながりました。ドル円は112.61レベルまで売られ若干戻しての引け、ユーロドルは1.1303レベルまで上伸し高値圏でのクローズとなりました。

ドル円:3月30日のテクニカル分析

ドル円は、高値安値ともに切り上げる展開を続けていましたが、議長発言をきっかけにこれまでの上昇チャンネルの中での動きを下抜ける結果となりました。イエレン議長はFOMCメンバーの中ではハト派寄りであり、先のFOMCにおける発言とも一致していて何らスタンスに変化は見られないのですが、ここまで各地区連銀総裁のタカ派寄り発言が続いたことがドル高の原動力となっていたことから、梯子を外されたといった動きです。これをFOMCメンバー間の中で意見が割れていると取るか、あるいはFOMCではハト派寄りその後タカ派寄りに向かわせ再びハト派寄りに戻すという市場に思惑を与えさせない高等戦略と取るかは、悩ましいところです。ただ、ドル高に対する懸念もFOMCメンバーは常々気にしていたこともあり、株高、ドル安に動く可能性が高いことを期待してハト派寄りの発言をしたのかもしれないと見ることも出来そうです。本日は金曜雇用時計の前哨戦となるADP全国雇用者数が発表されますが、議長講演も経過し、ここは素直にコンセンサスに対してどうなのかという反応となりそうです。本日は、113.10レベルをレジスタンスに、112.30レベルをサポートとする流れを見ておきます。

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る