FOMC利上げ GDP見通し引き上げインフレ不変
注目された今年最後のFOMCミーティングは市場の予想通り0.25%政策金利を引き上げました。
また同時に発表された経済見通しでは2018年以降のGDP見通しを上方修正、2018年は+2.1%から+2.5%に引き上げ、失業率の見通しも引き下げ2018年見通しを4.1%から3.9%としましたが、インフレ見通しは従来と不変、来年の政策金利見通しも0.75%の引き上げのまま不変でした。
この、やや矛盾するとも取れる経済見通し、とりわけインフレ見通しの据え置きに市場は反応、ドルは一段安となりました。
続く記者会見でイエレン議長は最近の株価の上昇を税制改革期待によるものと分析、インフレを抑制している要因は一時的なものとの見方をしめしましたが、賃金の上昇は弱く、生産性の伸びが低いことには懸念を表明。低インフレに関してはFOMCが強い関心を示しているとも述べています。また、連日上昇を続けるビットコインについては極めて投機的な資産との認識を示しました。
議長会見中にドルはやや下げ幅を広げ、ドル円は112.46、ユーロは1.1825をつけています。
今回のFOMCおよび議長会見の内容は全体としては従来のスタンスを維持した内容で特にタカ派的な傾向は見られませんでした。経済の見通しについてはより楽観的である反面、現状の低インフレに対する市場の懸念や不透明感は払拭できず、ドルの下落を招いた形となりました。
尚イエレン議長会見中にトランプ大統領が自身の記者会見をぶつける珍事が発生「議会が税制法案に関して合意に達した」「ハリケーンの影響さえなければGDPは4%に達していた」などと発言しましたが為替市場は反応しませんでした。
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