ドル円下落米助言機関の解散、FOMC議事録で(8/17朝)

16日の海外市場でドル円は上昇後下落、

ドル円下落米助言機関の解散、FOMC議事録で(8/17朝)

ドル円下落、米助言機関の解散、ハト派のFOMCで

16日の海外市場でドル円は上昇後下落、
欧州時間序盤ドル円は北朝鮮情勢の緩和と、FOMC議事録へのタカ派的表現への期待感で一時110.95まで上昇、その後深夜0:00ごろまでは横ばいを続けました。
しかし、トランプ大統領が企業幹部を集めた助言機関である製造業評議会と戦略政策フォーラムを終了させると発表したことからドルが売られる流れに転じ、更に未明3:00に発表された7月のFOMC議事録のハト派的な内容にもう一段のドル売りとなり、安値110.03をつけた後、東京時間6時現在は110.20レベルでの取引です。

トランプ大統領の先週末にバージニア州シャーロッツビルで起きた白人至上主義者らと反対派の衝突を巡る人種差別主義者擁護ともとれる一連の発言をめぐり、米国内では反発は強まっていて、すでに大統領の助言機関に属する一部の企業幹部が辞任の意思を表明する事態となっていました。今回解散を発表された二つの助言機関のうち「戦略政策フォーラム」に関しては既に解散を決議していたとのことです。
トランプ大統領は15日に14日の行った事件にかかわるネオナチ集団への強い非難をなぜか全面撤回する発言を行い、KKKの元指導者からの謝意と民主共和両党関係者からの批判を受けています。今回の一連の発言はトランプ氏の人種差別的な側面を浮き彫りにし、議会の運営と政策の実行を更に難しくするものと考えられています。

注目されたFOMC議事録では物価の先行きに対する突っ込んだ議論がされていたことがうかがわれました。委員はここ数カ月でインフレが軟化した原因を究明しきれず、追加利上げの時期については意見が分かれる内容となっており、多くの参加者が物価上昇率が2%を下回る状態が従来の想定より長期化するとの見通しを示しています。
一方で大半の参加者がFRBの買い入れ資産規模の縮小を次回9月の会合で発表することを望んだことも明らかになりました。
議事録公表後前日約50%だった年内の利上げ確率は42.5%まで低下米国債10年物利回りは2.28%から2.22%に下落しています。

今回公表された議事録のFOMCが行われた7月下旬は米指標の悪化が続いていた時期で、今月に入って雇用、小売等の指標に見られた大幅な改善は反映されていません、一方でインフレ指標に関しては今月に入ってからも不ざえな状況が続いていて、参加者の疑念は払しょくできていないものと思われます。
また、トランプ大統領の言わずもがなの発言による与野党の反発や企業関係者の協力拒否は、進展するかに見られていたインフラ投資等の現政権の経済政策推進への障害となり、人種差別問題に敏感な米国においては大統領の資質そのものを改めて問う動きにもつながりかねないことから、当面ドルの頭は重そうです。

ドル円はこのところの指標改善による上昇のモメンタムを失った形になりましたが、110円近辺ではしっかりとした足がかりを見つけた形となったことから、本日は110円台で方向感探りが予想されます。

本日はこの後7:45からニュージーランド6月PPI、8:45本邦7月貿易収支、10:30にオーストラリアの7月失業率の発表があります。

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