「ドル円110円台突入」
東京市場が休場となった昨日の欧州市場では序盤に一時110.99レベルと110円台に入り込む動きを見せました。短期筋のストップオーダーと参加者が少ない中での仕掛け的なドル売りであったと考えられます。その後、介入の噂も出たもののわずか2日前に書いたターゲット113.09レベルはあっさりと通り抜け、現状では113円台は既に売り場となっている様子がうかがえます。
長期的には同じく2日前に書いた105円台前半がターゲットとなっていますが、わずか10営業日で日銀追加緩和後の121円台後半から11円近い下げを演じたこととなり、これだけ短期間での円急騰は今朝の日経朝刊にもある通りリーマンショック以来となっています。日柄的にも昨日2月11日は変化を生じやすい時間帯となっていて、ここまで大きく下げてきたことを考えるといったんは戻しが入ってもおかしくはないでしょう。
「どこまで戻すのか?」
既に抜けるとテクニカルに下げが加速しやすかった115円台半ばを下回ってしまったので、115円台半ばが最大限の戻しの水準となりますが、かなり遠ざかった印象です。そうなると昨夕、介入の噂で大きく戻した113円台前半がひとつの目安となってくるでしょうし、それ以上の戻しが入ったとしても、イエレン議長下院議会証言前の安値圏となっていた114円台前半がせいぜいでは無いかと見ています。
「そして、その次は?」
やはり、長期的なターゲットとなる105円台を視野に入れつつ以下のようなターゲットを考えることとなります。すべて終点を2015年6月高値(125.86)と置いて、以下の起点からのフィボナッチ・リトレースメント(押し)を計算しています。
2014年2月安値(100.77)からの61.8%押し=110.35
心理的な水準(大台)=110.00
2014年10月安値(105.21)からの78.6%(61.8%の平方根)押し=109.63
これらから、110円大台前後はひとつの大きなターゲットとなり得ることがわかります。そして、前回あげた105円台前半ですが、他にも似たような水準にいくつかのターゲットを計算することが可能です。
2011年10月安値(75.58)からの38.2%押し=106.65
2014年2月安値(100.77)からの78.6%(61.8%の平方根)押し=106.14
2013年6月安値(93.80)からの61.8%押し=106.04
2014年10月安値=105.21
心理的な水準(大台)=105.00
こちらは断続的に106円台半ばから105円台前半にかけてのサポートがありますが、105〜106円台というのは日銀が追加緩和を行った2014年10月当時の水準であり、当局も相当に神経質となる、2016年のドル安値圏(円高値圏)ともなり得る水準とも言えます。
それにしても大変な相場展開になってきたものです。
オーダー/ポジション状況
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