ドル円ターゲット再考
円高のスピードが加速、昨夜のNY市場で108円台へと入り込んできました。今週初の週報では最初のターゲットであった109.93を目途にしつつも110円の大台割れを考えていませんでしたが、トランプ大統領の指示でシリア空爆と北朝鮮牽制、ドル高否定発言と週初から既に3円近く円高が進行しています。
明日からは欧米の主要市場がイースターでこれ以上の動きは考えにくいものの、思った以上のスピードで円高に動いていますので、これまでにも何度か書いてきましたが中長期的なターゲットについて改めて示しておこうと思います。
長期なので月足にターゲットを重ねてみます。
ドル円 月足
2011年の安値75.56(変動相場制移行後のドル円最安値)を起点に2015年高値125.82に対する押しを赤いライン(以下、A)で、昨年安値(英国国民投票開票日)99.02を起点に昨年高値(12月)118.66に対する押しを青いライン(以下、B)で、2015年高値から2016年安値への下げとその後の12月高値への戻しから計算される逆N波動のフィボナッチエクスパンションをピンクのライン(以下、C)で示してあります。
ドル円下値ターゲット
現在の水準に近い順にソートすると以下のようになります。
108.84 Bの半値=現在値
106.52 Bの61.8%
105.21 Cの50%
103.22 Bの78.6%(61.8%の平方根)
102.05 Cの61.8%
99.02 昨年安値
97.55 Cの78.6%
94.76 Aの61.8%
91.82 Cの100%
このくらいで十分でしょう。現在値はまさに昨年安値と12月高値との半値押しの水準で多くの人が気にしていた水準と言えます。同水準前後は、いったんは止まる水準になると考えられますが、110円の大台を割り込み未だに円売りポジションが積み上がっていますので、次の動きとして106円台半ば、105円台前半という水準を意識しておく必要があります。
105円台前半は要注意
特に105円台前半はトランプ大統領が決まる前日、そして決まった当日の終値近辺であり、これまでのユーフォリアが無くなり、さらにはドル高否定発言を考えると長期的なターゲットとしやすい水準と言えます。年初の高値からまだ10円弱の値幅に過ぎない(変動相場制移行後の最も狭い年間レンジが2015年の10円01銭)ですから、もう少し値幅を広げることを考えても行かざるを得ない水準とも言えるでしょう。
オーダー/ポジション状況
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