直前で代替案採決中止、オバマケア存続(3月25日)

トランプ大統領は昨晩、直前になってオバマケアの代替案採決を中止、党内をまとめることができず、可決は困難と判断したためです。

直前で代替案採決中止、オバマケア存続(3月25日)

直前で代替案採決中止、オバマケア存続

トランプ大統領は昨晩、直前になってオバマケアの代替案採決を中止、党内をまとめることができず、可決は困難と判断したためです。
採決が予定されていた日本時間午前3時半に向け、法案否決の可能性が高まるにつれて、下落していた米国株、為替は、採決が断念されオバマケアの存続が明らかになると下げ幅を縮小、一時126ドル安となっていたNYダウは59.86ドル安まで戻し、20,596.72ドルで終了。ドル円も110.63の安値をつけましたが111.34まで戻しての越週となりました。

共和党のライアン下院議長は「当面オバマケアとともに生活することになる」とオバマケアの存続を明言、市場は代替案が強行採決され否決される事態を回避し、予算成立が容易となったことで税制改革前進への期待がつながったとの見方から、やや戻した形です。

トランプ大統領の最も重要な公約の一つであるオバマケアの撤廃にあっけなく失敗、移民・難民入国制限に続きトランプ大統領の政権運営力に大きな疑問符がつくこととなった半面、最重要公約の一つでもあっさり手を引いた予想外の対応の柔軟性をどう評価すべきか市場に戸惑いがうかがわれます。

トランプ政権は次に税制改革に着手するとしていますが、トランプ政権の求心力の低下、オバマケアを廃止にできなかったことによる財源不足等税制改革の実現もハードルは上がったと考えるほうが妥当でしょう。

その意味では米市場終盤の株、為替の底値からの反発の持続性もやや不安な部分があります。市場の税制改革加速への期待を維持するためにはトランプ政権がいかにスピード感を持って税制改革に取り組むことができるかが鍵となりそうです。

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