東京市場のドルは151円台後半まで値を戻す、感謝祭の祝日でポジション調整に留まるか(24/11/28)

【本日の東京市場】

東京時間（日本時間8時から15時）のドル・円は、株式市場で日経平均が切り返したこともあり、リスク回避の円買いも一服、151円台後半まで値を戻した。

昨晩の海外時間では、米7-9月期GDP改定値が前期から鈍化したほか、同期の個人消費改定値やコアPCE価格指数改定値が予想外に下方修正され、米長期金利低下に伴いドル売りが加速。米10月コアPCE価格指数が前月から加速し、ディスインフレの進展停滞の新たな証拠となりいったんドル売りは一服したが、7年債入札の好調な結果を受け金利が一段と低下するとドル売りが再開。トランプ次期政権による追加関税を警戒したリスク回避の円買いも継続し、150円40銭台まで下落した。

東京時間では、株式市場で日経平均が切り返したことなどからリスク回避の円買いが一服。じりじりと値を戻し151円70銭台まで上昇する場面が見られた。ただ、今晩の米国が祝日のため市場参加者が少ないことから、「ポジション調整で値が戻っただけ」と指摘する声もある。

ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：150円97銭
高値：151円75銭
安値：150円93銭
終値：151円54銭　

ユーロ・円（日本時間8時―15時）
始値：159円55銭
高値：160円13銭
安値：159円50銭
終値：159円88銭

豪ドル・円（日本時間8時―15時）
始値： 98円08銭
高値： 98円61銭
安値： 98円08銭
終値： 98円33銭

ポンド・円（日本時間8時―15時）
始値：191円41銭
高値：192円26銭
安値：191円38銭
終値：191円92銭

日経平均（日本時間9時―15時30分）
始値：37935円94銭
高値：38478円32銭
安値：37801円62銭
終値：38349円06銭（前日比＋214円09銭）

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時55分、豪、ブロック豪中銀総裁が会議に出席
19時00分、欧、11月ユーロ圏消費者信頼感指数（確報値）、前回：−13.7、市場予想：−13.7
19時00分、欧、11月景況感指数、前回：95.6、市場予想：95.2
22時00分、欧、独11月消費者物価指数（速報）、（前月比）、前回：0.4％、市場予想：−0.1％
22時00分、欧、独11月消費者物価指数（速報）、（前年比）、前回：2.0％、市場予想：2.3％
22時30分、欧、ビルロワドガロー仏中銀総裁が講演
22時50分、欧、クノット・オランダ中銀総裁が講演
26時00分、欧、レーンECBチーフエコノミストが講演

感謝祭祝日のため、米株式・債券市場は休場
※予定は変更することがございます。

【今晩の海外時間の見通し】

本日の海外時間は、感謝祭の祝日に伴い、米株式市場、債券市場が休場のため、参加者の少ない静かな相場展開となりそうだ。米国では利下げムードが強まっている一方、日本は利上げムードが強まったことで日米金利差縮小が意識されてドル安円高が進行したが、祝日のため小動き推移となろう。

米国では12月FOMCでの利下げ観測が改めて意識されているが、そもそも利下げは想定線だったことから12月利下げを材料視したドル安は、今後さほど強まらないと考える。一方、日銀による追加の利上げ観測は徐々に強まっており、こちらを材料視した円買いは強まる可能性がある。現状、利上げと据え置きの予想は五分五分といったところだろうが、市場参加者が戻ってくる来週以降、改めて円買いが強まると想定する。

日足の一目均衡表では、転換線が基準線を下抜いたほか、遅行スパンも実線に隠れるなどトレンドは弱い。ドル買い一服が強く意識されて、雲上限や100日移動平均線が位置する149円水準を意識した調整を想定する。

今晩の海外時間は薄商いのなか、ポジション調整ぐらいの小動きを想定。上値メドは151円90銭、下値メドは151円20銭とする。