東京市場のドルは155円台を回復、方向感に乏しい展開は継続か(24/11/20)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、米10年債利回りの上昇を材料にじり高の展開となり155円台で推移した。

東京市場のドルは155円台を回復、方向感に乏しい展開は継続か(24/11/20)

東京市場のドルは155円台を回復、方向感に乏しい展開は継続か

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、米10年債利回りの上昇を材料にじり高の展開となり155円台で推移した。

昨晩の海外時間では、ロシアのプーチン大統領が核による報復を可能にする大統領令に署名したことに続き、外相がロシア国内でのATACMSの使用は戦争の深刻化の兆候だとの発言を受けて、ウクライナ露戦争激化を警戒したリスク回避の円買いが強まった。米10月住宅着工件数が予想を下回ったためドル売りも優勢となった。ドルは一時153円半ばまで下落したが、売り一巡後、株式相場の回復に連れ、ドルの買い戻しが強まり154円台半ばまで値を戻した。

東京時間では、時間外の米10年債利回りが4.40%台とやや上昇したことなどを材料に、ドルはじり高の展開に。株式市場で日経平均が方向感に乏しい展開となったが、ネガティブなドル売り等は入らず、ドルは155円台で推移した。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:154円59銭
高値:155円19銭
安値:154円53銭
終値:155円19銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:163円79銭
高値:164円30銭
安値:163円76銭
終値:164円30銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 100円99銭
高値: 101円33銭
安値: 100円97銭
終値: 101円20銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:196円01銭
高値:196円85銭
安値:195円97銭
終値:196円84銭

日経平均(日本時間9時―15時30分)
始値:38475円70銭
高値:38520円45銭
安値:38180円15銭
終値:38352円34銭(前日比−62円09銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

18時00分、欧、ECB半期に一度の金融安定報告
18時30分、欧、エスクリバ・スペイン中銀総裁が会議出席
22時00分、欧、ラガルドECB総裁が開会挨拶
24時00分、米、バーFRB副議長が金融サービス委員会に出席
24時30分、米、週次原油在庫、前回:208.9万バレル
25時00分、米、クックFRB理事が講演
26時15分、米、ボウマンFRB理事が講演
30時00分、米、コリンズ・ボストン連銀総裁が講演

※予定は変更することがございます。

【今晩の海外時間の見通し】

本日の海外時間は、連邦公開市場委員会(FOMC)関係者による講演が複数予定されていることから、要人発言を材料に動く可能性がある。とりわけタカ派と見られているボウマンFRB理事の発言に関心が集まりそうだ。

9月FOMCにてFRBが0.50%の大幅利下げを実施した際、ボウマンFRB理事は0.25%の利下げを主張し反対票を投じた。全会一致とならなかったのは22年6月以来で、FRB理事が反対したのは05年9月以来と非常に珍しい結果となった。

ボウマン理事は、9月FOMC後に開催されたケンタッキー銀行家協会での講演で「米金融当局の2つの責務を達成する上でのリスクに目を向けると、特に労働市場が完全雇用の推計値に近い状態が続いているなか、物価安定へのリスクは大きくなっていると、私は引き続き見ている」と述べた。

この発言以降、目立った金融政策に関連する発言が観測されないことから、今晩の講演内容は関心が向かうだろう。引き続きタカ派な見方となれば、米金利を刺激しドル上昇の材料となりそうだ。

日足の一目均衡表では、転換線、基準線ともに上向きでトレンドは強いが、転換線水準まで調整しており、テクニカル面でも上げ一服といった状況にある。15日にやや大きい陰線を残したことから、右肩上がりの強いトレンドは一巡した可能性もあろう。

今晩は要人発言で上下に動く可能性がある。上値メドは155円80銭、下値メドは154円00銭とする。

東京市場のドルは155円台を回復、方向感に乏しい展開は継続か

ドル円日足

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