レンジ継続か、ただ週後半には材料目白押し
〇本日のドル円、一時的に154円台付けるも、おおむね153円後半でのレンジ相場
〇リスクはドル高方向だが、154.70レベルが強く上値抑制か
〇本日はウォラーFRB理事の講演等、週後半は注目材料多い
〇ドル高・円安方向、本日東京高値の154.05レベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向、本日東京安値の153.40レベルをめぐる攻防にまずは注目
〇ドル円予想レンジ:153.30-154.40
<< 東京市場の動き >>
東京市場はおおむね揉み合い。153円後半を中心とした往来相場で明確な方向性は乏しかった。
ドル/円は153.70-75円で寄り付いたものの、基本は往来相場。一時的に154円台を付ける局面も観測されたが、おおむね153円後半での一進一退だった。なお、レベル的には本邦当局筋による円安けん制発言が聞かれてもおかしくはなかったが、とくには観測されず。16時現在では153.75-80円で推移し、欧米市場を迎えている。
そうしたなか、暗号資産(仮想通貨)ビットコインの上昇は本日も止まらず。早めの時間帯に89500ドルレベルを付けるなど、連日で高値を更新していた。
一方、材料的に注視されていたものは「米の次期政権人事」と「ロシア情勢」について。
前者は、昨日も報じたように、トランプ次期政権における組閣人事が徐々に明らかになり、様々な憶測を呼んでいた。トランプ氏自身がヘイリー元国連大使、ポンペオ元国務長官を起用しないと早々に表明するなか、米紙が「ルビオ上院議員を国務長官に指名する見通し」と報道。また、CNNは「次席補佐官(政策担当)にミラー氏の起用を計画」、さらには「大統領補佐官に対中強硬派のウォルツ氏打診」−−とのニュースも観測されている。なお、ブルームバーグによると「週内に財務長官候補者リストを絞り込む」方向で、「ウォール街の経歴を持つ人物を起用する方向にある」と報じられていたが、実際のところはどうなのか注目だ。
後者は、米紙が先日報じた「プーチン大統領とトランプ次期米大統領が電話会談した」との内容を、ロシアのペスコフ大統領報道官が否定し物議を醸す。そうしたなか、ウクライナ大統領から、同国軍が「ロシア西部クルスク州で、北朝鮮兵を含む約5万人の部隊と交戦している」との発言が聞かれたうえ、朝鮮中央通信による「北朝鮮とロシアとの包括的戦略パートナーシップ条約の北朝鮮側批准手続きが終了した」との報道も観測されていた。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は、再びドル高方向へのリスクを感じさせるものの、やはり154円レベルからは上値が重そう。実際、本日の東京時間も154円台はワンタッチしたにとどまっている。抜けても、先週2度レジスタンスとして寄与した154.70円レベルが引き続き強く上値を抑制しそうだ。155円は近くて遠いというイメージもあり、超えていくにはいま一段の材料が必要かもしれない。
引き続き日米金融政策への関心が高い市場は、次に実施される12月の日米中銀会合を早くも注視している。そうした意味で、今週も発表される日米の経済指標や発言にも一応要注意だが、本日もそれほど重要な指標発表はない。やや動きにくそうな雰囲気だ。しかし今週は明日以降、週末にかけて注目材料が目白押し。仮に本日小動きにとどまっても、それは「嵐の前の静けさ」に過ぎない可能性もある。
テクニカルに見た場合、ドル/円は昨日レポートした7日の154.71円が目先高値、8日の152.14円で目先安値を示現した感が一段と強まりつつある。したがって、本日も基本的には152.14-154.71円というレンジ取引が続く見通しだ。もう少し狭めれば目先は153円台を中心とした一進一退が予想されるが、先でも指摘したように今週は週後半にかけて注目材料が目白押し。「平穏」はそれほど長くなさそうだ。
本日は米経済指標として、レッドブック週間小売売上高などが発表されるものの、市場の関心はさほど高くない。しかし、ウォラーFRB理事による講演なども予定されており、こちらは一応要注意だ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは153.30-154.40円。ドル高・円安方向は、本日東京高値の154.05円レベルが最初の抵抗。上抜けると154.71円がターゲットとなるが、その前段階として154円台に定着できるのかにも注目だ。
対するドル安・円高方向は、同じく東京安値の153.40円レベルをめぐる攻防にまずは注目。ただ割り込んでも底堅く、153円前後では下げ止まりそうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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