「穏当な」FOMC議事録でダウ上昇ドル下落
FOMC議事録前にドル下落
4日の海外市場でドル円は12月のFOMC議事録公表を前にポジション調整主体の動きとなり、アジア時間の118円前後から下落、一時117.06の安値をつけました。
日本時間の4時に公表された昨年12月に1年ぶりの利上げを決定したFOMCの議事録ではトランプ政権誕生に伴う経済の上ブレの可能性が認識、議論されていましたが、政権成立後の財政政策、景気刺激策などに不透明感が強いこと、選挙後上昇しているドルが財政刺激策による経済成長効果を相殺するリスクがあることなども指摘されており、緩やかなペースでの利上げが適切との判断がなされています。
スタッフによる経済レビューの中で為替についてはドルが円やメキシコペソに対してとりわけ強くなっていることや、ドル独歩高の中新興国でメキシコやトルコのように利上げによる通貨防衛に走った中銀がある一方で、ブラジルが逆に緩和による景気刺激策をとったことなどが報告されています。
尚、今回の会合では不透明感を理由に予想される経済の上ブレに対する現時点での対応は保留にした印象が強い半面、不透明感の強さゆえの今後の一般との金利の先行きに対するコミュニケーションの重要さが強調されており、今後は今まで以上のFRB関係者からの情報発信には敏感にならざるを得ない状況です。
FOMCのハト派寄りの姿勢に、米金利低下ドル円戻り鈍く
議事録の内容が予想よりややハト派よりと捉えられたことから、発表後NYダウは上昇、前日比60.40ドル高の19,942.16ドルで終了、長期金利は低下して10年物米国債利回りは一時2.38%を割り込みました。
ドル円は公表後117.17-80近辺で乱高下しましたが、戻りは鈍く117円台前半での取引です。
今週は週末に雇用統計を控えポジション調整主体の動きとなりそうですが、ドル円に関しては、ドル高が米経済成長のリスクとして認識されていることが明らかになったことや、米長期金利の低下から本日東京時間には一段と軟調に推移する局面も予想されます。
オーダー/ポジション状況
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