東京市場のドルは147円台まで上昇、147.6円水準の雲下限に上値を押さえられた格好か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株上昇で海外時間のドル高円安の流れが継続したことから、9月3日以来の147円台まで上昇した。
昨晩の海外時間では、米9月ADP雇用統計が市場予想を上回ったため、連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利下げ観測がさらに後退し、長期金利上昇に伴うドル買いが強まった。また、石破首相の日銀追加利上げへのけん制発言を受け日米金利差縮小観測が後退し、円の売り戻しが優勢となり、146円台までドルは上昇した。
東京時間では、日本株の大幅反発も受けて、ドル高円安の流れは継続。9月3日以来の147円台乗せとなった。一方、足元上昇ピッチが強かった香港株が上げ一服となり、日本株の上値が重くなると、ドル高円安傾向も一服となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:146円61銭
高値:147円24銭
安値:146円44銭
終値:146円55銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:161円94銭
高値:162円49銭
安値:161円59銭
終値:161円64銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 100円91銭
高値: 101円28銭
安値: 100円51銭
終値: 100円56銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:194円47銭
高値:195円18銭
安値:193円03銭
終値:193円21銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:38459円13銭
高値:38856円75銭
安値:38457円62銭
終値:38552円06銭(前日比+743円30銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回:21.8万件、市場予想:22.0万件
22時45分、米、9月コンポジットPMI(確報値)、前回:54.4、市場予想:54.4
22時45分、米、9月サービス業PMI(確報値)、前回:55.4、市場予想:55.4
23時00分、米、8月製造業新規受注、前回:5.0%、市場予想:0.3%
23時00分、米、8月耐久財受注(確報値)、前回:0.0%、市場予想:0.0%
23時00分、米、8月耐久財受注(確報値、コア)、前回:0.5%、市場予想:0.5%
23時00分、米、9月ISM非製造業景気指数、前回:51.5、市場予想:51.5
23時00分、米、シュミッド・カンザスシティ連銀総裁が会議挨拶
23時40分、米、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁とボスティック・アトランタ連銀総裁が講演
中国市場は国慶節のため休場(7日まで)
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、明日の雇用統計発表を前に、いったんドル高円安の流れは一服となりそうだ。2日は一気に3円も動いたことから、146円台後半でのもみ合いを想定する。
日銀の野口旭審議委員は、長崎県金融経済懇談会にて「賃金上昇の浸透による経済状況の改善をデータに基づいて、より慎重に見極める必要があるため7月追加利上げに反対した」と述べた。また、「物価2%近辺で安定しつつあることを見極め、金融緩和を徐々に調整していく。緩和的な金融環境を忍耐強く維持し続けることが重要だ」とハト派な発言を行ったが、野口審議委員が「ハト派」な姿勢を示すのは想定通りだったことから、為替への影響は限定的となった。
もう一段の円安が入る可能性もあったが、値決めのタイミングで147円台をつけたドルは、野口審議委員の発言以降、じりじりと下落。「ハト派」は想定線だったとの見方もあるが、短期的なドル高円安の流れは一服した様子だ。
日足の一目均衡表では、147.6円水準の雲下限が上値抵抗ラインとして意識されている様子。9月27日の長い上影(上ヒゲ)を吸収し、遅行スパンが実線を上回ったこともあり、反発基調は継続しそうだが、日本株は大幅安と大幅高を交互に繰り返しており、石破新政権の一挙手一投足に振らされている。雲突入を試したい展開だが、中東情勢の緊迫化などが重しとなり、ドルの上値はやや重くなりそうだ。
今晩の海外時間は米経済指標の発表が材料視されそうだが、いったん落着きを取り戻すと想定。上値メドは147円50銭、下値メドは146円30銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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