ドル円一時147円台乗せ、日米金利差縮小観測後退で (10/3午前)

3日午前の東京市場でドル円は一段高。

ドル円一時147円台乗せ、日米金利差縮小観測後退で (10/3午前)

ドル円一時147円台乗せ、日米金利差縮小観測後退で

3日午前の東京市場でドル円は一段高。朝方、146.47レベルの最近の高値圏で取引の始まったドル円は、午前中、もみ合いながらも上値を試す動きとなり、実需とみられるドル買いも加わって、仲値公表前に147円台に乗せ一時147.24の高値をつけ、9/3高値の147.21を上抜けました。
その後はやや戻し、東京時間正午現在は146.78での取引です。

日経平均株価は、昨晩米市場で主要株価指数が上昇した流れを受け買いが先行。急速に円安が進行したことで、輸出関連株に買いが入り、日銀の利上げ観測が後退したことで不動産関連株も買われた反面、銀行株は売られる展開となりました。全体としてはほぼ全業種が買われ上げ幅は一時1,000円を超えましたが、その後は利食い売りも入り、846円高で午前の取引を終了しています。

昨晩海外市場では、夕刻行われた石破首相と植田日銀総裁の会談後、いずれも早期の利上げに関しては慎重な見方を示したことで、ドル円は欧州時間に146円台まで急伸。更に、米国時間に発表された9月のADP雇用統計が事前予想を上回ったことで、米長期金利が急上昇、ドル要因でもドル買いとなり、米国終盤にかけ146.51まで上げ、そのまま高値圏でアジア時間につないでいます。

テクニカルにはドル円は、主要テクニカルポイントを上抜け、9/3高値からの下落の全値戻しも達成。ドル買い地合いが強まっています。やや大相場となってきたため、次のターゲットは年初来高値161.95からの下落の38.2%戻し148.12、8/15高値149.39、節目の150円等となります。

昨日の石破総理の記者会見は、丁寧に見れば、石破首相発言は、デフレの脱却に向け、まずは経済対策の策定等より強靭な経済を実現していきたい、また、投資大国の実現につき取り組んでいきたいというのが発言趣旨。問題の部分は、記者からの、首相は利上げ容認姿勢なのかとの質問に対し、「日銀の政策について、政府としてあれこれ指図をするような立場にはない」としたうえで、「個人的には」現在追加の利上げをするような環境にあるとは考えていないと、個人の感想を述べているにすぎません。
これを、「現在追加の利上げをするような環境にない」という部分だけが繰り返し伝えられ、海外を中心に、石破首相が利上げを行わないよう日銀に圧力をかけるような印象が市場に与えられるたことは、ミスリーディング。
就任早々、早期解散に走るなど、「信念の掌返し」を糾弾されている石破首相ですが、こと中央銀行の独立性の尊重については、今のところ引き続き堅持していて、金融政策に直接圧力をかけない姿勢であると確認されることは、留意する必要があります。

ドル円一時147円台乗せ、日米金利差縮小観測後退で

ドル円日足

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