東京市場のドルは145円台に迫る、やや買戻し優勢だがドルの上値は重いか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、東京株式市場で日本株がしっかりだったことから円売りドル買いの流れがやや強まり、145円台直前までドルは上昇した。
昨晩の海外時間では、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がジャクソンホール会合で利下げ軌道を確認したことを受けた金利先安観に伴うドル売りが先行した。そののち、7月耐久財受注速報値や、8月ダラス連銀製造業活動指数が予想を上回ったほか、中東情勢の悪化を背景とした原油高でインフレリスク懸念が再燃し金利は上昇に転じ、ドルは買戻し優勢となった。
東京時間では、東京株式市場が朝方下げ渋り、午後に日経平均が切り返すなどしっかりとした推移が確認できたことなどから、ドル買い円売りの流れがやや強まった。一時145円台間近までドルは上昇した。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:144円36銭
高値:144円98銭
安値:144円24銭
終値:144円79銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:161円16銭
高値:161円88銭
安値:161円06銭
終値:161円69銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 97円75銭
高値: 98円34銭
安値: 97円69銭
終値: 98円28銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:190円38銭
高値:191円19銭
安値:190円24銭
終値:191円07銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:38066円31銭
高値:38365円64銭
安値:37911円32銭
終値:38288円62銭(前日比+178円40銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
19時45分、欧、クノット・オランダ中銀総裁が講演
22時00分、米、6月S&Pケースシラー住宅価格(20都市)、前回:6.81%
23時00分、米、8月コンファレンスボード消費者信頼感指数、前回:100.3、市場予想:100.5
23時00分、米、8月リッチモンド連銀製造業指数、前回:−17
23時00分、欧、ナーゲル独連銀総裁が講演
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、ドル買戻しの流れがやや強まっていることから、144円台後半から145円水準での推移となりそうだ。来週予定されている雇用関連の経済指標に対する警戒感が重しとなっているが、東京株式市場の落着きは一定のドル買戻しの材料となろう。もっともドル買いが強まる展開は想定しておらず、ドルの上値は重いと考える。
米国では年内0.75%の利下げは既に織り込まれているが、最大1%の利下げも視野に入りつつある。8月の雇用統計が市場予想を下振れた場合、9月会合での0.5%利下げが意識されて米10年債利回りは低下する公算が大きい。5日以来の3.66%台水準まで低下した場合、日米金利差縮小を材料に、ドルは8月5日につけた安値141円68銭水準を探る「二番底」も意識しておきたい。
テクニカルでは、8月5日の141円68銭で長い下影(下ヒゲ)からの反発を試していたが、20日移動平均線に頭を押さえられ反発は一服。日足の一目均衡表では、基準線、転換線ともに下向きとなっておりトレンドは弱い。足元145円手前まで値を戻しているが「二番底」を意識した地合いと考える。
今晩の海外時間は、ドル買戻しで145円台を回復する場面は見られるが、その後、上値は重くなると想定。上値メドは145円40銭、下値メドは143円80銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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