東京市場のドルは145円台前半まで急落、想定外の動きに乱高下しやすい地合い(24/8/19)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、目立った売買材料が観測されないなか、昼過ぎから円が主要通貨に対して買われ、ドルは一気に145円台まで下落した。

東京市場のドルは145円台前半まで急落、想定外の動きに乱高下しやすい地合い(24/8/19)

東京市場のドルは145円台前半まで急落、想定外の動きに乱高下しやすい地合い

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、目立った売買材料が観測されないなか、昼過ぎから円が主要通貨に対して買われ、ドルは一気に145円台まで下落した。

先週末の海外時間では、グールズビー・シカゴ連銀総裁の「労働市場と一部の景気先行指標で警告サインが点灯」とのハト派発言や、米7月住宅着工件数がパンデミックによる経済封鎖直後2020年来の低水準に落ち込んだため金利低下に伴いドル売りが優勢となった。その後、8月ミシガン大学消費者信頼感指数や、同指数の期待インフレ率が予想を上回ったため一時買戻しが強まったが上値は限定的。147円台半ばで取引を終えた。

東京時間では、昼頃まで147円台半ばでもみ合っていたが、昼過ぎ一気に147円台を割り込むと断続的な円買いドル売りが入り145円台前半まで下落した。円が主要通貨に対して一気に買われたほか、ドルインデックスが101.8まで下落し、対ユーロでドルが下落していたことから積極的なドル売りも入っていたもよう。また、東京株式市場での日経平均後場一段安も円高ドル安に拍車をかけた。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:147円86銭
高値:148円05銭
安値:145円41銭
終値:145円43銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:163円02銭
高値:163円21銭
安値:160円66銭
終値:160円67銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 98円65銭
高値: 98円92銭
安値: 97円17銭
終値: 97円20銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:191円37銭
高値:191円63銭
安値:188円50銭
終値:188円54銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:37863円76銭
高値:38125円27銭
安値:37318円04銭
終値:37388円62銭(前日比−674円05銭)

【本日の海外市場の重要指標】

日本時間

22時15分、米、ウォラーFRB理事が挨拶

※予定は変更することがございます。

【今晩の海外時間の見通し】

本日の海外時間では、ウォラー連邦準備制度理事会(FRB)理事の挨拶ぐらいしか予定されていない状況だが、為替は上下に動きそうな状況だ。円は主要通貨に対して全面高となったほか、ドルインデックスが今年1月12日以来の101.8台まで下落していることから、円は買われやすく、ドルは売られやすい地合いとなっている。

東京時間12時頃の急激な動きは、目立った売買材料はなく前触れなく起こった。12時7分に東京株式市場では225先物が下落を開始しており、為替市場でも同時に円高ドル安が始まっている。市場では、「今週末の米ジャクソンホール会合や23日の植田日銀総裁の閉会中審査などが予定されているため市場は動きやすい」といった声が聞かれる。

確かに今週末のイベントは、為替市場や株式市場など金融市場の不安定要素ではあるが、月曜日の東京時間、このタイミングで約3円も円高ドル安が急加速した回答にはなっていない。

恐らくは先週末の海外時間でつけた安値147円50銭水準と、先週安値146円10銭水準に設定されていたストップロスにかかっただけではないかと考える。需給的な要因だけであれば、今晩の海外時間では146円台を回復し、147円台まで値を戻す可能性はあろう。一方、上下に振れやすくなっていることで、米国株急落などのリスクイベントが発生した際、下に走りやすいので警戒したい。

テクニカルでは、5日に下影(下ヒゲ)を残し反発した後、下値を切り上げ、転換線を上回っていたが、本日の下げで再び転換線を割り込んだ。20日移動平均線に頭をおさえられた格好となっていることから、この水準や基準線が上値抵抗として意識される可能性はある。

今晩のドルは戻りを試す展開を想定するが、本日15時台につけた安値145円19銭水準を割り込むと一気に下に走る可能性はあるので注意したい。上値メドは147円30銭、下値メドは144円30銭とする。

東京市場のドルは145円台前半まで急落、想定外の動きに乱高下しやすい地合い

ドル円1時間足

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