ドル円 徐々に値動き落ち着くも株価の動きに注意(8/9夕)

東京市場はドルが小安い。引き続き1円強と、やや大きめの上下動をたどるも、146-148円程度へと少しずつ収斂されつつあるようだ。

ドル円 徐々に値動き落ち着くも株価の動きに注意(8/9夕)

徐々に値動き落ち着くも株価の動きに注意

〇本日のドル円、当初ドル買い先行で147.80-85へ上昇した後、一転して146.70-75まで1円強値を下げる
〇昨日発表された新規失業保険申請件数が予想を下回る内容、雇用情勢の底堅さが示されドルの下支えに
〇ドル円は基本的にドル安方向だが、目先は8/5安値141.68で底入れ、上値は8/7の147.93が戻り高値か
〇142-148円といったレンジを形成するのか、それともドルが戻りを試すのか、動静を見極めたいところ
〇日米株価も少しずつ落ち着いてきているとはいえ、いまだ情勢は不安定
〇ドル円予想レンジは146.00-148.00、ドル高・円安方向は147.93をめぐる攻防にまずは注目
〇ドル安・円高方向は、146.70-75が最初のサポート

<< 東京市場の動き >>

東京市場はドルが小安い。引き続き1円強と、やや大きめの上下動をたどるも、146-148円程度へと少しずつ収斂されつつあるようだ。

ドル/円は147.25-30円で寄り付いたのち、当初はドル買い先行。147.80-85円まで上昇し、日中高値を示現している。しかし、高値示現後は一転して下値を試す展開に。寄り付きレベルも割り込み、146.70-75円まで1円強も一時値を下げた。その後は147円挟みの一進一退をたどるなか、16時現在では147.10-15円で推移、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策など」と「米大統領選」について。
前者は、発表された週間ベースの米新規失業保険申請件数が予想を下回る内容に。雇用情勢の底堅さが示された、との見方から昨日欧米時間にはドルが買い進められている。そうしたなか、シカゴ連銀総裁が「景気過熱の恐れがあると考えられる場合にのみ、制約的になる必要がある」としたうえで、「私には景気過熱のようには見えない」と発言。またリッチモンド連銀総裁も「米経済が正常化しているのか否か、見極める時間が金融当局にはある」、カンザスシティ連銀総裁「FRBの現在の政策スタンスはさほど制約的ではない」などと述べており、いずれもドルの下支えになっていたようだ。

後者は、次期米大統領候補であるトランプ氏が、9月にFOXとNBC、ABCの主催による討論会開催に同意したと述べ話題に。さらに、そののちABCは「討論会を9月10日に実施する」と発表したうえで、「トランプとハリスの両氏が参加することで合意した」と指摘していた。少なくともABC主催については決定したといって間違いなさそうだ。一方、それとは別にトランプ氏が「米大統領はFRBの決定に発言権を持つべき」などと述べたことが物議を醸す。FRBの独立性にかかわる問題であり、今後米大統領選の行方と絡め、俎上に上ることになるとの声も聞かれていた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場の基本的なリスクはドル安方向だが、目先は5日安値の141.68円で底入れしたと思われる。それに対して上値は7日に147.93円を付け、ここまで同レベルが戻り高値となっているが、本日東京で147.80-85円と非常に近いレベルを示現するなどまだまだ予断を許さない。142-148円といったレンジを今後形成するのか、それとも短期的にはドルがいま一段の戻りを試すのか、動静をしっかりと見極めたいところだ。
日経平均やNYダウといった日米株価も少しずつ落ち着いてきているとはいえ、いまだ情勢は不安定。実際、日経平均は一時800円を超える上昇をたどったが、そののち上げ幅を急縮小させ終値ベースでは193円高にとどまった。日米株価の動きがいま少し落ち着かないと、為替市場にもなかなか平穏は訪れないだろう。本日欧米市場の動きにも注意を払う必要がありそうだ。また米大統領選の行方とともに、中東情勢もリスク要因になりかねない。

テクニカルに見た場合、ドル/円は5日141.68円を当面の底値にしてのドル戻り局面。目先ドルの下値は切り上がっており145円台などでは底堅いものの、上値も148円にはなかなか到達できない状況だ。しかし、7日高値の147.93円を超えれば、高値161.96円を起点とした下げ幅のフィボナッチでは38.2%戻しの149.40-45円が次の上値メド。大まかに言って150円程度までの戻りは否定できないだろう。

本日はこれといって重要な米経済指標の発表は予定されていない。油断は禁物だが、米株の動きなどが落ち着いた動きをたどれば、為替も合わせて静かな動きにとどまる可能性もある。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは146.00-148.00円。ドル高・円安方向は、本日東京高値も近い147.93円をめぐる攻防にまずは注目。上抜ければ148円高乗せから、さらなる戻り高値トライも。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の146.70-75円が最初のサポートだが、下回れば146円前後さらには昨日安値145.43円がターゲットに。

徐々に値動き落ち着くも株価の動きに注意

ドル円日足


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