東京市場のドルは161円70銭台で推移、6月CPI後は162円台を意識か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、引き続き日本株が強い動きを示したことから、リスク選好の円安が継続し161円台半ばから70銭台で推移した。
昨晩の海外時間では、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の2日目の議会証言で、インフレを巡りまだやるべきことがあると、持続的な目標達成にさらに自信が強まるまで高金利を維持する方針を表明したことから、ドル買いが優勢となった。一方で、利下げ実施が近づいていることが示唆されたことで、リスク選好の円売りも優勢に。161円85銭まで円安ドル高が進行した。
東京時間では、引き続き株式市場で大型株を中心に買い優勢の地合いとなったことから、リスク選好の円安が進行。161円70銭台で推移した。なお、9時前に発表された5月機械受注は、前月比は市場予想下振れたが、前年比では予想を上振れるなどまちまちとなったことで、為替市場への影響は限定的となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:161円59銭
高値:161円74銭
安値:161円47銭
終値:161円68銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:175円06銭
高値:175円26銭
安値:174円98銭
終値:175円19銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:109円07銭
高値:109円33銭
安値:109円03銭
終値:109円31銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:207円63銭
高値:207円95銭
安値:207円58銭
終値:207円88銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:42343円72銭
高値:42426円77銭
安値:42102円46銭
終値:42224円02銭(前日比+392円03銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、米、6月消費者物価指数(前月比)、前回:0.0%、市場予想:0.1%
21時30分、米、6月消費者物価指数(前年比)、前回:3.3%、市場予想:3.1%
21時30分、米、6月消費者物価指数(コア・前月比)、前回:0.2%、市場予想:0.2%
21時30分、米、6月消費者物価指数(コア・前年比)、前回:3.4%、市場予想:3.4%
21時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回:23.8万件、市場予想:23.8万件
24時15分、米、ボスティック・アトランタ連銀総裁が討論会に出席
26時00分、米、ムサレム・セントルイス連銀新総裁が講演
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間では、6月CPIに市場の関心が集中するだろう。ドルは162円台手前でのもみ合いが続いているが、6月CPIをきっかけにドル買いが強まる可能性はあろう。
6月CPIは前年比で3.1%増と5月の同3.3%増よりも鈍化が見込まれている。4月CPIは同3.4%増、3月CPIは同3.5%増と3カ月連続で前月比鈍化しており、パウエルFRB議長もこの点は雇用同様、重要視している。コア指数は前月と同じ水準を見込んでいることから、コア指数も前月比鈍化となれば、9月利下げ観測が強くなる公算だ。
明日12日に6月生産者物価指数が発表されることで様子見姿勢が強まる可能性はあるが、9月利下げ観測が強まった場合、米10年債利回りが4.2%台前半まで低下し、米株市場ではハイテク株中心にナスダック、S&P500が史上最高値を更新する地合いとなろう。
本来、9月利下げ観測が強まれば米長期金利が低下しドル安になりやすい流れだが、日米ともに株式市場はポジティブな捉え方をしがちな強い相場展開となっており、為替もこの流れに引っ張られそうだ。日米ともに株高に伴うリスク選好の円安が進みやすい地合いと考える。今晩の上値メドは162円30銭、下値メドは161円30銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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