狭いレンジ内で横ばい推移。米祝日「ジューンティーンス」の影響で商い閑散
〇ドル円、米国時間に一時158.11まで上昇、158円前後での底堅い動き
〇ユーロドル1.07台半ばで方向感に欠ける動き
〇ドル円米祝日の影響で静かな値動き、テクニカルの地合いは引き続き強い
〇ファンダメンタルズは円キャリートレードの継続期待、介入警戒感の後退がドル円を支持
〇ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:157.25ー158.75
海外時間のレビュー
19日(水)のドル円相場は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。(1)前日海外時間以降のドル売りの流れ(米小売売上高の冴えない結果を受けた米金利低下→米ドル売りの波及経路)の継続や、(2)日銀金融政策決定会合議事要旨のタカ派的な内容(9人の政策委員は「経済・物価見通しやそれを巡るリスクが変化すれば金利を動かす理由となる」との認識を共有→市場は追加利上げの地均しと解釈)が重石となり、アジア時間午後にかけて、安値157.60まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(3)日米金利差に着目したドル買い・円売りが支えとなり、米国時間午後にかけて、高値158.11まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間6/20午前6時00分現在)では、158.00前後で推移しております。尚、昨日発表された米6月NAHB住宅市場指数(結果43、予想45)は市場予想を下回る結果となりましたが、ドル売りでの反応は限定的となりました。
19日(水)のユーロドル相場は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。欧州時間朝方にかけて、安値1.0724まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)ユーロ圏4月経常収支(結果386億ユーロ黒字、前回358億ユーロ黒字)の黒字幅拡大や、(2)ポルトガル中銀センテノ総裁による「少なくとも9月までは2度目の利下げを想定していない」との早期追加利下げに慎重な見解発表、(3)欧州債利回り上昇に伴うユーロ買い圧力が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0754まで上昇しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、米国祝日(ジューンティーンス)の影響で商い閑散となり、本稿執筆時点(日本時間6/20午前6時00分現在)では、1.0745前後で推移しております。
本日の見通し
ドル円は米祝日の影響で静かな値動きとなりました。但し、4時間足、日足、週足の全てで買いシグナル(強気のパーフェクトオーダー、一目均衡表三役好転、ダウ理論の上昇トレンド)が点灯しており、テクニカル的に見て、地合いは強い(リスクは依然アップサイド)と判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、米FRBによる金融引き締め長期化観測や、日銀による金融緩和の長期化観測、日米金融政策格差に着目した円キャリートレードの継続期待、政府・日銀による介入警戒感の後退など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。
本日予定されている米5月住宅着工件数や、米5月建設許可件数、米5月フィラデルフィア連銀景況指数、米新規失業保険申請件数が良好な結果を示す場合や、リッチモンド連銀バーキン総裁(投票権あり)よりタカ派的な発言が出てくる場合には、再びドル買い方向に動意づく可能性が高いと考えられるため、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします(現在の市場は、ドル売り方向の材料への感応度が乏しく、ドル買い方向の材料を欲している状態)。尚、本日は5・10日要因のドル買いフローや、祝日明けの米国勢の動きにも警戒が必要でしょう。
本日の予想レンジ:157.25ー158.75
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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