東京市場のドルは158円台、じりじりと上を試すような円安ドル高が進行か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀会合の結果が「ハト派」な内容と捉えられて円安ドル高が進行、158円台まで上昇した。
昨晩の海外時間では、米5月生産者物価指数(PPI)が予想以上に伸びが鈍化したほか、米先週分新規失業保険申請件数が予想外に増加し労働市場の減少が示されたため、年内の利下げ観測が強まりドル売りに拍車がかかった。その後は、対ユーロ絡みのドル買いが強まったことから、157円台を回復した。
東京時間の12時23分頃、日銀金融政策決定会合の結果として、月間6兆円程度としている国債買い入れ額を減額する方針を決定した。市場は今回の会合で「6兆円程度」から「5兆円程度」への減額を決定し、7月に追加利上げに踏み切るとの予想が一部で広がっていたこともあり、結果をハト派な内容と捉え、円安が加速。5月1日以来となる158円台乗せとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:157円09銭
高値:158円15銭
安値:156円87銭
終値:158円15銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:168円70銭
高値:169円76銭
安値:168円48銭
終値:169円70銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:104円21銭
高値:104円81銭
安値:104円02銭
終値:104円76銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:200円42銭
高値:201円61銭
安値:200円12銭
終値:201円53銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:38587円57銭
高値:39025円70銭
安値:38554円75銭
終値:38814円56銭(前日比+94円09銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、レーンECBチーフエコノミストが会議出席
21時30分、米、メスター・クリーブランド連銀総裁がインタビューに応じる
22時30分、欧、シュナーベルECB理事が講演
22時35分、欧、カザークス・ラトビア中銀総裁が会議出席
23時00分、米、6月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)、前回:69.1、市場予想:73.1
26時15分、米、メスター・クリーブランド連銀総裁がTV出演
26時30分、欧、ラガルドECB総裁が会議出席
27時00分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁が会議出席
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
日銀会合後のドルは一カ月半ぶりに158円台に乗せた。15時30分から植田日銀総裁の記者会見がスタートしているが、前回よりも為替は小動きに留まっている。植田日銀総裁は、「円安にも注視する」姿勢を明確に発言しており、円安に対する慎重な発言が見受けられる。
ここまでの植田日銀総裁の主な発言は下記の通りだ。
「市場状況確認したうえで国債買い入れの減額方針を決定」
「国債買い入れ減額は、相応の規模になる、相応という詳細に関しては次回会合にて」
「為替相場は経済・物価に大きな影響を与える」
「為替変動、過去に比べて物価に影響することを意識することが必要」
「最近の円安の動きは物価の上振れ要因であり、政策運営上、十分注視する」
「国債買い入れ減額を次回の7月会合で決定するのは、市場の意見を聞き丁寧に進めるためである」
「市場とのコミュニケーションは丁寧に伝えることに尽きる」
「国債買い入れ減額、望ましい超過準備の到達はかなり先になる」
「7月に経済・物価のデータ次第で短期金利を引き上げること当然ありうる」
5月連休明けの岸田日銀総裁との会談後の発言とほぼ同じような円安を注視する発言が見られたことで、ドルは落ち着いた動きを見せている。終盤で語気を荒げる記者の質問もあったが、淡々といつも通りのポーカーフェイスで対応していた。
今晩の海外時間では、4月のような円安加速という事態は避けられそうだが、上値抵抗ラインと見られていた158円台に到達したことから、上を試すようなじりじりとした円安ドル高が進行する可能性はあろう。上値メドは158円50銭、下値メドは157円60銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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