東京市場のドルは154円20銭水準で推移、G20中で市場は介入実施は難しいとの見方(24/4/18)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、一時153円台を付ける場面見られたが、瞬間的な動きに留まり154円20銭台で推移した。

東京市場のドルは154円20銭水準で推移、G20中で市場は介入実施は難しいとの見方(24/4/18)

東京市場のドルは154円20銭水準で推移、G20中で市場は介入実施は難しいとの見方

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、一時153円台を付ける場面見られたが、瞬間的な動きに留まり154円20銭台で推移した。

昨晩の海外時間では、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)で、経済活動がわずかな拡大にとどまったことや、米20年債入札結果が好調だったことを受けて、米10年債利回りが4.5%台まで低下。

金利低下でドル売りが強まったほか、日本当局の円安是正介入警戒感を受けて円売りも後退し、ドルは154円10銭台まで下げる場面がみられた。

東京時間では、一時153円90銭台まで下落する場面が見られたが、瞬間的な動きに留まった。朝方、鈴木財務大臣が「日米韓の財務相会合にて、為替について意見交換し、日米での意思疎通を確認した」と発言したほか、神田財務官が、「G7(主要国首脳会議)の間で為替に関するコミットメントを確認」とコメント。神田財務官の発言後にドル安が進んだことから、主要国への根回しを行ったことで、政府・日銀による円買い介入への警戒が高まったと考える。

なお、野口旭日銀審議委員が「(今後の利上げや国債購入額の調整などについては)情勢を慎重に見極めつつ行われることになる」「(利上げは)ほかの主要中央銀行の最近の例とは比較にならないほどゆっくりしたものとなる」と発言。為替市場への影響は限定的となった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:154円28銭
高値:154円41銭
安値:153円96銭
終値:154円28銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:164円67銭
高値:164円86銭
安値:164円36銭
終値:164円80銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 99円32銭
高値: 99円57銭
安値: 99円20銭
終値: 99円48銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:192円18銭
高値:192円49銭
安値:191円91銭
終値:192円 43銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:37745円04銭
高値:38216円75銭
安値:37644円91銭
終値:38079円70銭(前日比+117円90銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

21時00分、欧、ナーゲル独連銀総裁、リントナー独財務相が講演
21時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回:21.1万件、市場予想:21.5万件
21時30分、米、4月フィラデルフィア連銀景況指数、前回:3.2、市場予想:2.1
22時05分、米、ボウマンFRB理事が会議開会挨拶
22時15分、米、ウィリアムズNY連銀総裁が討論会に参加
22時15分、米、ボウマンFRB理事が討論会に参加
23時00分、米、3月中古住宅販売件数、前回:438万件、市場予想:418万件
24時00分、米、ボスティック・アトランタ連銀総裁が講演
26時30分、欧、センテノ・ポルトガル中銀総裁、シムカス・リトアニア中銀総裁がイベント出席
28時00分、独、ナーゲル独連銀総裁が講演
30時45分、米、ボスティック・アトランタ連銀総裁が講演

G20 財務相中央銀行総裁会議(18日まで)
※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析など】

日足ベースのドル・円は、151円90銭台の上値抵抗線を突破後は上げ基調を強めており、154円台に突入した。1990年6月以来の水準までドルは上昇し、155円台を試す展開を迎えている。一方、ドル・インデックスは106.3台まで上昇した後は上げ一服。本日は105.7台で推移している。

日米韓財務相会合で、ウォン安と円安に関する議論は行ったが、本日までG20財務相中央銀行総裁会議が開催されていることから、政府・日銀による円買い介入は今時点では実施できないとの見方はある。ただ、ドル上昇が足元一服していることから、市場は「G20 で円買い介入実施の根回しを終えたことから、いよいよ実施するかもしれない」というムードがやや強まっているようだ。

IMF幹部が示した「過度の市場変動(急激な変動)」という要因も重要だが、後はタイミング次第か。市場にインパクトを残すためには「今、日本当局は円買い介入を行わないだろう」と市場が考え始めたタイミングが最適だろう。そういった意味では、「急激な変動」がさほど観測されない状況下、週明け月曜日で参加者が少ないオセアニア市場にて介入を実施すると「サプライズ感」は大きい。

過去の経験則に則ると、「急激な変動」要因が不足していることで、政府・日銀による円買い介入を実施するのは難しい、という答えになる。ある意味、そういった考えが強まったタイミングで実施するのは効果的だ。投機筋の円売りポジションが2007年以来の水準まで積み上がっていることから、サプライズ要素が強い介入となれば、2022年時の5円ほどの円高ドル安以上のインパクトを瞬間的には残すかもしれない。

今晩の海外時間では、政府要人の講演などが数多く予定されている。G20声明も含め要人発言に関連した乱高下には警戒しておきたい。上値メドは155円00銭、下値メドは153円60銭とする。

東京市場のドルは154円20銭水準で推移、G20中で市場は介入実施は難しいとの見方

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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