東京市場のドルは154円台でしっかり、155円台を意識だが乱高下に警戒
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、一段の上昇とはならなかったが、ドル売り円買い圧力は弱く、154円台の高値圏でのもみ合いとなった。
昨晩の海外時間では、米3月小売売上高が市場予想を上回る伸びとなり消費の底堅さが再表明されたほか、米4月NAHB住宅市場指数も堅調な住宅市場の証拠となったため、利下げ先送り観測にともない米10年債利回りが4.66%まで上昇。金利上昇に伴いドル買いに拍車がかかった。
その後、日本当局による円買い介入への警戒感や、イスラエルがイランへの反撃も選択肢としていることが報じられると、中東情勢の一段の緊迫化を警戒しリスク回避の円買いもやや入ったことでドルの上げは一服となった。
東京時間では、株式市場で日経平均が急落したものの、リスク回避の円買いなどは入らず、ドルは154円台でしっかりとした推移となった。なお、中国の実質第1四半期GDPは前年比+5.3%と市場予想(同+4.9%)を上回ったが、3月小売売上高、鉱工業生産指数がともに市場予想を下回った。ドルへの影響は限定的だったが、経済的なつながりの強い豪ドルは軟調推移となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:154円18銭
高値:154円43銭
安値:154円13銭
終値:154円35銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:163円84銭
高値:163円93銭
安値:163円68銭
終値:163円90銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 99円34銭
高値: 99円37銭
安値: 98円92銭
終値: 99円17銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:191円92銭
高値:192円00銭
安値:191円69銭
終値:191円 95銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:38750円67銭
高値:38764円82銭
安値:38322円32銭
終値:38471円20銭(前日比−761円60銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、4月ユーロ圏ZEW景況感指数、前回:33.5
21時30分、米、3月住宅着工件数、前回:152.1万、市場予想:148.5万
22時00分、IMF世界経済見通し
22時00分、米、ジェファーソンFRB副議長が金融政策について講演
22時15分、米、3月鉱工業生産指数(前月比)、前回:0.1%、市場予想:0.4%
25時30分、米、ウィリアムズNY連銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁が講演
26時00分、英、ベイリー英中銀総裁が講演
26時00分、米、バーキン・リッチモンド連銀総裁が講演
26時15分、米、パウエルFRB議長が討論会に参加
27時00分、欧、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁が会議に出席
29時00分、米、コリンズ・ボストン連銀総裁が講演
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析など】
日足ベースのドル・円は、151円90銭台の上値抵抗線を突破後は上げ基調を強めており、154円台に突入した。1990年6月以来の水準までドルは上昇。ドル・インデックスは106台と昨年11月3日以来の水準までじりじり上昇しており、ドル独歩高の展開となっている。
昨晩、神田財務官は「為替相場に関して、主要国の財務官・中銀幹部と頻繁に連絡をしている」「今週のG7財務相会合では、ウクライナ支援、ロシア制裁について協議する可能性が高い」と発言した。これまでのような口先介入とは一線を画したような発言を残したことから、ニュアンスの変化は気になるところだ。
一方、政府・日銀による円買い介入への警戒感は残しつつも、ドル独歩高は続いており、投機筋による円売りポジションは16万2151枚(4月9日時点)と2007年以来の水準まで積み上がっている。10日の米消費者物価指数(CPI)発表後の一段高が含まれていないデータのため、足元このポジションはより積み上がっている公算が大きい。
この円売りポジションが一部アンワインド(反対売買)となっただけでも、1−2円、ドルは下落しそうな存在感だ。「ついに円買い介入が入った」と勘違いしそうなダイナミックな動きとなる可能性は十分あることで、ドルは155円台を目指した強い上昇トレンドを形成している一方、乱高下しやすい「おっかなビックリ」な地合いでもある。
今晩の海外時間は、米連邦公開市場委員会(FOMC)開催が迫っていることもあり、政府要人の発言が多く予定されている。乱高下となる地合いが醸成されていることから、上下の振れには気をつけた。上値メドは155円10銭、下値メドは153円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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