【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、神田財務官の口先介入で上値が重くなり、150円台半ばでの推移となった。
昨晩の海外時間では、米1月消費物価指数(CPI)が予想通りにディスインフレの軌道の証拠とならず、米連邦準備制度理事会(FRB)の年内の速やかなペースでの利下げ観測が後退。米10年債利回りが4.3%台まで急上昇したことから、ドル買いが加速し150円88銭と昨年11月16日以来の水準まで上昇した。
東京時間では、朝方、神田財務官が「最近の為替の動きはかなり急速」「必要であれば適切に対応する」「ドル円は一カ月で10円動いている」と発言。鈴木財務相も「急激な変動はのぞましくない、強い緊張感をもって相場を注視している」と発言するなど政府・要人による口先介入を受けて、積極的なドル買いは手控えられた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:150円65銭
高値:150円78銭
安値:150円42銭
終値:150円52銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:161円34銭
高値:161円47銭
安値:161円14銭
終値:161円27銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円25銭
高値:97円36銭
安値:97円06銭
終値:97円35銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:189円72銭
高値:189円85銭
安値:189円51銭
終値:189円69銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:37712円87銭
高値:37825円85銭
安値:37594円47銭
終値:37703円32銭(前日比−260円65銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
17時00分、欧、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁が年次会議出席
17時30分、欧、デギントスECB副総裁が年次会議出席
19時00分、欧、第4四半期ユーロ圏実質GDP(改定値)(前期比)、前回:0.0%、市場予想:0.0%
19時00分、欧、第4四半期ユーロ圏実質GDP(改定値)(前年比)、前回:0.1%、市場予想:0.1%
19時00分、欧、12月ユーロ圏鉱工業生産指数(前月比)、前回:−0.3%、市場予想:−0.3%
19時00分、欧、12月ユーロ圏鉱工業生産指数(前年比)、前回:−6.8%、市場予想:−4.2%
23時00分、欧、チポローネECB理事が欧州議会経済通貨委員会に出席
23時30分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁が質疑応答
24時30分、米、週次石油在庫統計(原油)、前回:552.0万バレル、市場予想:330.0万バレル
30時00分、バーFRB副議長が年次経済政策会議で講演
中国市場は春節大型連休入り(16日まで休場、19日から取引再開)
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、雲上限を明確に上放れている。遅行スパンも雲を上抜けておりトレンドは強い。昨年11月以来の151円台も射程に捉えた格好だが、この水準から上は、政府・日銀による為替介入警戒が一気に高まることから上値は重くなろう。トレンドは強いが上げ一服といったところだ。
為替介入の陣頭指揮を執る神田財務官の朝方の発言はそれなりに強い内容と考える。政府・日銀は「為替水準だけではなく、短期的な急騰および急落にも適切に対応する」という姿勢のため、「ドル円は一カ月で10円動いている」という発言は重い。
さすがに昨年11月1日の「スタンバイ」発言までは踏み込まなかったが、151円付近では「断固たる対応」発言や「レートチェック」実施を経ることなく為替介入を実施する可能性もある。仮に実施した場合は2022年の介入時のような4−5円の急激なドル安は覚悟しておいた方がいい。
今晩の海外時間では、口先介入を受けてドルの上値はいったん重くなりそうだ。一方、時間外の米10年債利回りは4.3%台水準を維持していることから、今晩の米国株がどこまで戻すか注目したい。今晩の上値メドは150円80銭、下値メドは150円10銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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