ドル円、下落後に持ち直すなど底堅い動きが継続中。本日は米CPIに注目(2/13朝)

週明け12日(月)のドル円相場は底堅い動き。

ドル円、下落後に持ち直すなど底堅い動きが継続中。本日は米CPIに注目(2/13朝)

ドル円、下落後に持ち直すなど底堅い動きが継続中。本日は米CPIに注目

〇ドル円、米CPI前のポジション調整に米国時間に148.93まで下落するも149円台前半を回復
〇米主要株価指数の堅調、FRBボウマン理事のタカ派発言等が背景
〇ユーロドル、ECB関係者のハト派発言、独国債利回り低下等に米国時間に1.0755まで反落、上値重い
〇ドル円主要テクニカルポイントの上で推移、上位足から下位足まで買いシグナルも成立、地合い強い
〇ファンダメンタルズも日米金融政策の方向性の違いと本邦個人投資家主導の対外投資等がドル円を支持
〇本日は日本時間22:30に発表される米1月消費者物価指数に注目集まる
〇引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:148.75ー150.25

海外時間のレビュー

週明け12日(月)のドル円相場は底堅い動き。(1)商い閑散に伴うドル買い需要の減退(本邦のみならず、春節の影響で中国・香港・台湾・シンガポール・マレーシアが休場)や、(2)重要イベント(米1月消費者物価指数)を控えたポジション調整、(3)米金利低下に伴うドル売り圧力が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値148.93まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)149円アンダーでの根強い押し目買い圧力や、(5)米主要株価指数の堅調推移、(6)ボウマンFRB理事による「利下げが近い将来、適切になるとは考えていない」「FRBがいつ、どの程度利下げを行うか予測するには時期尚早」とのタカ派的な発言が支援材料となり、米国時間昼頃にかけて、高値149.49まで反発しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間2/13午前5時50分現在)では、149.33前後で推移しております。

週明け12日(月)のユーロドル相場は上値の重い展開。欧州時間朝方にかけて、高値1.0806まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)イタリア中銀パネッタ総裁による週末2/10の「ECBが利下げに踏み切る時が刻一刻と近づいている」とのハト派的な発言や、(2)スペイン中銀デコス総裁による「ECBの利下げ開始時期の鍵を握るのは3月に発表されるインフレおよび経済見通しになるだろう」とのハト派的な発言、(3)独債利回り低下に伴うユーロ売り圧力、(4)フィンランドを巡る地政学的リスク(フィンランドの大統領選・決選投票で対ロシア強硬派のストゥブ元首相が初当選→ロシアとユーロ圏諸国との対立激化懸念)が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.0755まで反落しました。

引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間2/13午前5時50分現在)では、1.0774前後で推移しております。尚、昨日はチポローネECB理事による「インフレ期待が安定しているためインフレ抑制を目的とした金融引き締めは必要ない」との発言や、ベルギー中銀ウンシュ総裁による「インフレリスクはかなり限定的」との発言が見られましたが、市場の反応は限定的となりました。

本日の見通し

ドル円は2/1に記録した安値145.89をボトムに切り返すと、先週末金曜日に一時149.60まで急伸しました。昨日は急ピッチな上昇の反動もあって一時148円台後半へと反落する場面も見られましたが、下がったところでは押し目買い意欲も根強く、すぐに149円台半ばへ切り返す底堅い動きとなりました(下値の堅さを再確認)。日足ローソク足が主要テクニカルポイントの上側に位置していることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「昨年11/13高値151.91と昨年12/28安値140.25を起点としたフィボナッチ76.4%戻し」が成立していること、上位足のみならず下位足でも強い買いシグナルが点灯していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)日銀による金融緩和の長期化観測(先週は植田日銀総裁、内田日銀副総裁、清水日銀理事よりハト派的な発言あり)や、(2)米FRBによる利下げ開始時期の後ずれ観測(CMEが提供するFedWatchツールによると、次回3月FOMCでの25bp利下げ確率は15.5%まで低下。次々回5月FOMCでの25bp利下げ確率は50.3%まで低下)、(3)上記1、2を背景とした日米金融政策の方向性の違いとそれに伴う円キャリートレードの継続期待(米CFTCが公表した投機筋による円のネットショートも拡大傾向)、(4)本邦個人投資家主導の対外投資(ドイツ銀行は2/9に公表した顧客向けレポートの中で、円売りが続く要因の一つとして、外債・外株への資金流出規模の大きさを指摘)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。

こうした中、本日は上記2を見極める目的で、日本時間22:30に発表される米1月消費者物価指数に注目が集まります。市場予想を上回る場合には(インフレ鈍化ペースが市場の期待を下回る場合には)、米FRBによる利下げ開始時期の後ずれ観測→米金利上昇→米ドル買いの経路で、ドル円に強い上昇圧力が加わるシナリオが想定されるため、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします(比較的早いタイミングで心理的節目150.00や、昨年高値151.91を突破するブル・シナリオを想定)。

本日の予想レンジ:148.75ー150.25

注:ポイント要約は編集部

ドル円、下落後に持ち直すなど底堅い動きが継続中。本日は米CPIに注目

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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