東京市場のドルは一時148円台に突入、ポジション調整に引き続き警戒
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、ポジション調整のドル売りに押されて、一時148円台まで下落した。
先週末の海外時間では、米10年債利回りが4.37%台まで低下したことなどからドル売りが加速し149円台前半まで下落した。売り一巡後は、10月の米住宅着工件数が市場予想を上回ったことなどから反転。コリンズ・ボストン連銀総裁やデイリー・サンフランシスコ連銀総裁のタカ派発言などもあり、ドルは149円台半ばまで戻した。
東京時間は、日米の祝日に伴うポジション調整との売りとみられるドル売りに押され、約一か月ぶりに148円台に突入する場面が見られた。売り一巡後は、時間外の米10年債利回りが4.4%台での横ばい推移となったこともあり、ドル売りは継続せず。149円台を回復して取引を終えた。なお、株式市場では、一時、日経平均が年初来高値を上回る場面も見られたが、日経平均はその後失速し、上影(上ヒゲ)を残した。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:149円66銭
高値:150円00銭
安値:148円69銭
終値:149円09銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:163円31銭
高値:163円56銭
安値:162円52銭
終値:162円78銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円47銭
高値:97円67銭
安値:97円39銭
終値:97円59銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:186円50銭
高値:186円80銭
安値:185円76銭
終値:186円06銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33559円62銭
高値:33853円46銭
安値:33352円69銭
終値:33388円03銭(前日比−197円17銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
26時00分、米、バーキン・リッチモンド連銀総裁がインタビューに応じる
27時45分、英、ベイリー英中銀総裁が記念講演会に出席
28時00分、欧、ビルロワドガロー・フランス中銀総裁がエコノミスト協会に出席
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表では、雲上限を維持しているが、遅行スパンは実線を割り込んでおりトレンドは徐々に弱まっている。ボリンジャーバンドでも、20日移動平均線(MA)を下回り、−2σにタッチするなど下を意識した格好に。20日MAも下向きとなっていることからトレンド転換が気になるところだ。日米金利差の拡大が期待できない状況となりつつあることから、円キャリートレードの解消などに伴う一段安を警戒したい。
本日のドル売りが強まった場面では、人民元に買いが集まったことから、人民元は対ドルでは3か月ぶりの高値をつけた。中央銀行である中国人民銀行が対ドル基準値を大幅な元高方向に設定したことから、輸出業者などの人民元買い、ドル売りが加速したとの観測。ドルはこの流れにつられ、148円台に突入したもようだ。となれば、本日のドル売りは人民元の影響によるものが大きいことから、いったんはドル買戻しが入る可能性はある。
一方、今週23日(木)は、日本が勤労感謝の祝日、米国は感謝祭の祝日、そして、24日(金)は米国の債券市場が短縮取引となっていることからポジション手仕舞いを引き続き警戒したい。今晩の海外時間では目立った経済指標の発表が予定されていないことから、149円水準でのもみ合いを想定するが、円キャリートレードの巻き戻しなどポジション解消に動いた際、ドルは東京時間の安値水準まで売られる可能性はあろう。
今晩の海外時間は、引き続き米債利回りを睨んでの展開となるが、ポジション調整も引き続き警戒しておきたい。上値メドは149円80銭、下値メドは本日の東京時間の安値水準である148円60銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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