東京市場のドルは年初来高値圏での膠着、「おっかなびっくりの高値更新」が続くか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、僅かながら年初来高値を更新する場面も見られたが、上値の重い展開となった。
先週末の海外時間では、9月サービス業PMI速報値や総合PMI速報値が予想外に8月より低下したことからドル買いは一服したものの、米連邦準備制度理事会(FRB)高官が、インフレ目標達成には追加の金利引き上げが必要との見解を示したことから、ドルは148円40銭水準と年初来高値圏で推移した。
東京時間では、政府・日銀による為替介入への警戒が高いことから積極的な売買は手控えられたが、日米金利差を背景としたドル買いのトレンドは継続。1銭ながら年初来高値を更新するなど、探り探りの地合いとなっている。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:148円39銭
高値:148円49銭
安値:148円29銭
終値:148円38銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:158円01銭
高値:158円16銭
安値:157円88銭
終値:157円93銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:95円57銭
高値:95円69銭
安値:95円18銭
終値:95円20銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:181円69銭
高値:181円82銭
安値:181円52銭
終値:181円55銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32517円26銭
高値:32722円22銭
安値:32388円28銭
終値:32678円62銭(前日比+276円21銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
16時30分、日、植田日銀総裁が大阪経済4団体共催懇親会にて記者会見
17時00分、欧、ドイツIfo景況感指数、前回:85.7、市場予想:85.1
22時00分、欧、ラガルドECB総裁が欧州議会経済通貨委員会の公聴会に出席
31時00分、米、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が質疑応答
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。9月1日の144円44銭と、11日の145円90銭を結んだ下値支持線に対して、7日と8日の147円88銭と、15日の147円99銭(年初来高値)を結んだ上値抵抗線を上放れていることから、短期的なターゲットとして、昨年10月以来となる150円台到達が意識されよう。
今晩の海外時間も、東京時間同様、年初来高値圏でのもみ合いとなりそうだ。若干、年初来高値を更新する可能性はあるが、高値更新で需給面を材料視した積極的な買いは期待できない雰囲気である。市場では、政府・日銀による為替介入への警戒感が非常に高まっており、「おっかなびっくりの高値更新」が先週から続いている。何度もお伝えしている通り、まだ口先介入の段階の途中のため、150円水準まで実弾による為替介入は入らないという考えは変わっていない。
一方、債券市場では、米10年債利回りが4.5%前後で推移していることから、日米金利差拡大への期待感がドル押し上げの原動力となっている。「為替介入への警戒 VS 日米金利差拡大への期待感」の構図で、ドルは膠着感が強まりそうだ。
今後、28日(木)発表の実質GDPや、新規失業保険申請件数、29日(金)のPCEデフレータなどの米経済指標を確認するまでは、ドルは年初来高値圏でのもみ合い相場が続きそうだ。今晩の海外時間も値幅の狭い地合いを想定する。上値メドは年初来高値を上回る148円50銭、下値メドは148円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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