ドル円、良好な米経済指標が相次ぐも方向感を見出せず。147円台でのレンジ相場が継続中(9/15朝)

14日(木)のドル円相場は上下しつつも方向感を見出せず。

ドル円、良好な米経済指標が相次ぐも方向感を見出せず。147円台でのレンジ相場が継続中(9/15朝)

ドル円、良好な米経済指標が相次ぐも方向感を見出せず。147円台での取引が継続中

〇ドル円、良好な米指標に米国時間朝方にかけて147.57まで上昇
〇その後は伸び悩み、米長期期低下等に一時147.01まで下落後147.43まで戻す動き
〇ユーロドル、利上げ決定されるも、GDP見通し下方修正、総裁ハト派発言に1.0631まで下落
〇ドル円上値の重さ目立つも、テクニカルの地合いは強い
〇ファンダメンタルズも日米金融政策格差と円キャリートレードの継続期待がサポート
〇本日も重要イベントが目白押し、ボラティリティの高い相場展開続くか
〇本日の予想レンジ:146.50ー148.00

海外時間のレビュー

14日(木)のドル円相場は上下しつつも方向感を見出せず。(1)日米金融政策格差に着目したドル買い・円売りの流れの継続や、(2)米8月小売売上高(結果0.6%、予想0.2%)の市場予想を上回る結果、(3)米8月生産者物価指数(結果1.6%、予想1.5%)の市場予想を上回る結果、(4)米新規失業保険申請件数(結果22.0万件、予想22.5万件)の良好な結果が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値147.57まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(5)上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売り(前週末金曜日に記録した年初来高値147.88および、前日高値147.74に届かなかったことに対する失望感)や、(6)米金利低下に伴うドル売り圧力が重石となり、米国時間午後にかけて、安値147.01まで下落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、(7)心理的節目147.00を背にした押し目買い圧力や、(8)米金利上昇に伴うドル買い圧力が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間9/15午前5時30分現在)では、147.43前後で推移しております。

14日(木)のユーロドル相場は上昇後に急反落。アジア時間午後にかけて、高値1.0753まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)ECB理事会が25bpの利上げに踏み切りつつも、GDP見通しの下方修正(2023年GDP見通しを前回の+0.9%から+0.7%へ下方修正。2024年GDP見通しを前回の+1.5%から+1.0%へ下方修正、2025年GDP見通しを前回の+1.6%から+1.5%へ下方修正)を行ったことや、(2)ラガルドECB総裁より「景気は今後数カ月は低迷が続くだろう」「インフレは今後数カ月で低下を見込む」「政策委員の数人は利上げ休止を選好した」とのハト派的な発言が見られたこと、(3)米経済指標(米8月小売売上高、米8月生産者物価指数、米新規失業保険申請件数)の良好な結果が重石となり、米国時間朝方にかけて、3/20以来、約6カ月ぶり安値となる1.0631まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間9/15午前5時30分現在)では、1.0645前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は、市場予想を上回る米CPI、米PPI、米小売売上高を受けても尚、先週末金曜日に記録した年初来高値147.88を上抜けられなかったことで、やや上値の重さが目立つ展開となっています。但し、日足ローソク足が全てのテクニカルポイントの上側に位置していること(ダウンサイドに複数の押し目買いポイントが並んでいること)や、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が継続点灯していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強い(ダウンサイドリスクは限定的。リスクは依然アップサイド)と判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め長期化観測(米CPI、米PPIの市場予想を上回る結果+米小売売上高の力強い結果→年内利上げ観測継続)や、(2)日銀による金融緩和の長期化観測、(3)上記1、2を背景とした円キャリートレードの継続期待(日米金融政策格差に着目したドル買い・円売り)、(4)米主要株価指数の堅調推移(米金利上昇でも崩れない米株の力強さ→リスク選好の円売り圧力)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。

ドル円、良好な米経済指標が相次ぐも方向感を見出せず。147円台での取引が継続中

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします(年初来高値147.88を上抜けられるか否かに注目)。尚、本日は、中国の主要経済指標(中国8月小売売上高、中国8月鉱工業生産、中国8月固定資産投資)や、米国の主要経済指標(米8月輸出入物価指数、米9月ニューヨーク連銀製造業景況指数、米8月鉱工業生産、米8月設備稼働率、米9月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値)など、重要イベントが目白押しとなっているため、アジア時間、海外時間を通して、イベントに振らされるボラティリティの高い相場展開が想定されます。

本日の予想レンジ:146.50ー148.00

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