東京市場はじり高の展開に、米債利回りに引っ張られ年初来高値更新か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、積極的な売買が手控えられるなか、時間外取引で米国債利回りが上昇したことから、146円台80銭台まで上昇した。
昨晩の海外時間は、レーバーデーの祝日に伴い、米国株式市場・債券市場が休場のため商いは閑散。ドルは146円台半ばでのもみ合いとなった。
東京時間も目立った材料が観測されず静かな地合いとなったが、時間外取引で米10年債利回りが4.21%台まで上昇。米債券利回りに引っ張られる格好で、ドルは146円88銭まで買われた。株式市場で、日経平均が切り返し高値引けとなったことも安心材料となった。なお、日本の10年債国債入札は低調な結果となったが、為替市場への影響は限定的。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:146円53銭
高値:146円88銭
安値:146円49銭
終値:146円85銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:158円17銭
高値:158円40銭
安値:158円09銭
終値:158円39銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:94円66銭
高値:94円71銭
安値:93円99銭
終値:94円00銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:185円03銭
高値:185円31銭
安値:184円94銭
終値:185円23銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32941円41銭
高値:33036円76銭
安値:32784円32銭
終値:33036円76銭(前日比+97円58銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
17時00分、欧、ユーロ圏サービス業PMI、前回:47.3、市場予想:47.3
18時00分、欧、ユーロ圏生産者物価指数(PPI)(前月比)、前回:−0.4%、市場予想:−0.6%
18時00分、欧、ユーロ圏生産者物価指数(PPI)(前年比)、前回:−3.4%、市場予想:−7.7%
21時30分、欧、シュナーベルECB理事が講演
23時00分、米、製造業新規受注、前回:2.3%、市場予想:−2.6%
23時00分、米、耐久財受注(前月比)、前回:−5.2%、市場予想:−5.2%
23時00分、米、耐久財受注(輸送除くコア)(前月比)、前回:0.5%、市場予想:0.5%
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。転換線水準でのもみ合いとなっているが、先週末に長い下影(下ヒゲ)を残しており、下値を探るよりも上値を探る形状と言えよう。
手掛かり材料難のなか、東京時間のドルはじりじりと上昇する動きが見られた。週足ベースでは、先週は気迷いを示す「十字足」が示現しているが、下値不安の方が乏しい状況にある。8月29日の年初来高値147円38銭を上回るのは、政府・日銀による為替介入リスクが少ない海外時間と見るが、「米債利回り上昇=ドル買い」というシンプルな構図は健在だ。
市場では、神田財務官による一段強めな口先介入がどの水準で入るのか話題だ。昨年9月22日の円買いドル売り介入の水準である145円91銭(介入後、140円35銭と5円強ほどドルが急落)を既に上回っていることから、目先、強めな口先介入を警戒するターゲットは大台の150円が意識されやすい。
2回目のドル売り円買い介入は、同年10月21日の151円96銭(介入後、146円21銭とこちらも5円強ほどドルが急落)だったことから、昨年の事例に合わせると、148円台水準で口先介入の頻度が増加し、150円前後で強めの口先介入となり、151円台で介入実施という流れか。もちろん、急ピッチなドル上昇であれば、この水準感を無視した介入実施も十分考えられる。
一方、仮に151円96銭を上回っても介入実施されなかった場合(さすがに強めの口先介入はあるだろうが)、様々な思惑とシステムトレードが錯綜し、ドルは上下に乱高下する地合い(カオスな地合い)となるだろう。政府・日銀はそれを未然に防ぐ責任があるので、151円96銭上振れに対して、「無策」という事態はさすがに起きないとは思うが、凄まじい「往って来い」を見てみたい気はする。
今晩の海外時間は、じりじりと上昇する米国債利回りをにらんだ展開となりそうだが、トレンドは上を意識しておきたい。上値メドは、年初来高値水準をやや上回る147円50銭、下値メドは東京時間の安値水準の146円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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