ドル円 今週は注目材料目白押し、荒れた値動きも(週報3月第1週)

先週のドル/円相場は、終わってみればドルが小安い。一時は昨年12月20日以来の137円台を示現する局面も観測されたが、週末にかけては調整の動きなどから売りが優勢に。

ドル円 今週は注目材料目白押し、荒れた値動きも(週報3月第1週)

今週は注目材料目白押し、荒れた値動きも

〇先週のドル円、一時は年初来高値更新し137円台を示現するも週末NY終値は135円台、週足は陰線引け
〇米経済指標や要人の発言に一喜一憂する猫の目相場となり、高値圏を維持できず結果「行って来い」
〇今週7-8日のパウエルFRB議長の議会証言、10日の米2月雇用統計発表には要注意
〇9-10日の日銀金融政策決定会合と黒田総裁の記者会見は緩和政策維持でサプライズなしとの見方が大勢
〇荒れた値動きの可能性も。上放れで140円に向けドル続伸、底割れると130円前後をターゲットの一段安
〇今週のドル/円予想レンジ、134.20-137.90

<< 先週の回顧 >>

先週のドル/円相場は、終わってみればドルが小安い。一時は昨年12月20日以来の137円台を示現する局面も観測されたが、週末にかけては調整の動きなどから売りが優勢に。

週末2月25日に閉幕したG20財務相・中銀総裁会議は、大半の国・地域がロシアのウクライナ侵攻を非難したものの、中国とロシアの反対で共同声明の採択は見送りに。一方、中国が表明した独自の「ロシア・ウクライナ仲裁案」がそこここで話題となっていたようだ。
そうした状況下、ドル/円は136円半ばで寄り付いたのち、当初は136円台を中心とした一進一退。しかし、週半ばに底割れすると週間安値135.25円まで下落している。ただ、発表された良好な米経済指標などを受けて流れが反転すると、そのまま週間高値の137.10円台まで上伸。しかし、ドルは高値圏を維持できず結果「行って来い」。135円台まで値を下げ、週末NYは135.85円レベルで越週となった。

一方、週間を通して注視されていた材料は、「日米金融政策」と「米中関係」について。
前者のうち日本は、前週末の2月24日衆院に続き、先週は27日と28日に参院で日銀正副総裁候補の所信聴取と質疑が実施されている。基本的には前週の内容を踏襲するものながら全体的なトーンは弱め。さらに中川氏や高田氏といった現役の日銀審議委員からも歩調をあわせたような発言が聞かれており、「早期政策修正期待」は後退したとみて間違いなさそうだ。それに対する米国サイドは、発表される米経済指標や要人の発言に一喜一憂する猫の目相場。2月28日に発表された2月の消費者信頼感指数や翌日の2月の製造業PMI確報値や同ISM製造業景況指数が期待を裏切る内容になった反面、2月のISM非製造業総合指数などは逆に好数字。また発言もアトランタ連銀総裁の「FRBは必ずしも予想以上に金利を引き上げる必要はない」に対し、ボストン連銀総裁「物価を下げるために追加の利上げが必要」と強弱が混在していた。

対して後者は、「偵察気球問題」あたりから再び米中の関係悪化が取り沙汰されるなか、米エネルギー省がいまさらのように「新型コロナの発生源、武漢のウイルス研究所から流出した可能性が高い」とする分析を公表し、これに中国外務省が猛反論。また、それ以外でも米紙WSJが報じた「バイデン政権、ファーウェイへの輸出許可取り消しを検討」、米国務省高官が発した「中国衛星会社が露ワグネルに衛星画像を提供している」、米国務長官による「対ロシア制裁に違反すれば、米政権は中国企業や個人への制裁措置をためらうことはない」−−など悪材料がさらに積み重なっている。一方、インドで実施されたG20外相会合において、一部で期待されていた「米国務長官と中国外相の個別会談」は実施されないなど、関係改善までにはまだまだ時間を要しそうだ。

<< 今週の見通し >>

先週のドル/円相場は年初来高値を更新し一時137円台を示現するも、週末NYの終値は135円台。週足は陰線引けとなった。リスクそのものは引き続きドル高方向にバイアスがかかりそうだが、移動平均では200日線がドルの上値を阻んだ感を否めないなど、一段のドルの上値追いには慎重さを求めたい。むしろ、ドルの下支えに寄与しそうな135円台前半に位置する同90日線をしっかりと下回ってしまうと、一転してドルの下値リスクが再燃する可能性もある。
引き続き日米金融政策が市場の注目を集めるなか、今週は関連の材料が目白押しだ。米国については7-8日に実施されるパウエルFRB議長の議会証言、そして週末10日に予定されている2月の雇用統計発表がとくに要注意。一方、日本は9-10日に日銀金融政策決定会合が行われ、10日にその結果公表と黒田総裁の記者会見が実施される見込みだ。ちなみに、後者は黒田総裁最後の金融会合ならびに会見。現行の緩和政策を維持すると目されるなど、サプライズはないとの見方が大勢だが果たしてどうなるか。

テクニカルに見た場合、先週のドル/円は135.25-137.10円という2円を少し欠く変動幅。これを移動平均でみると、ドルの上値を200日が抑制している反面、下値は同90日線がしっかりとサポートしている状況だ。今週も当初はレンジ取引で、両ラインに挟まれた値動きをたどりそうだが、注目材料が豊富ということもあり予断を許さない。上放れれば140円に向けたドル続伸が期待される反面、底割れすれば130円前後をターゲットにした一段安も否定できない。予想以上に荒れた値動きとなるか。

そうしたなか今週は、週末に注目の米経済指標である雇用統計が発表されるほか、パウエルFRB議長の議会証言や日銀会合の結果発表と黒田総裁の会見など、週間を通して重要イベントが続く。波乱含みの1週間となる可能性もある。

そんな今週のドル/円予想レンジは、134.20-137.90円。ドル高・円安については、先週高値137.10円の攻防にまずは注視。抜けると、137円台で緩やかな右肩上がりをたどる移動平均の200日線がターゲットに。
対してドル安・円高方向は、週明けは135円台に位置する90日線が最初のサポート。その少し下には一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置しており、割り込んでも底堅いイメージだ。

今週は注目材料目白押し、荒れた値動きも

ドル円日足

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