「9月雇用統計:発表前に」
昨晩は、米新規失業保険申請件数が249000件と予想の257000万件を下回り、ドル円は一時104.16まで上昇したものの、前回高値の9月2日高値の104.32を上抜く事はできませんでした。 その後は日本株が下落、一時103.54へ下落し、欧州時間に入り現在は103.60台で推移しています。
この後21:30に、 9月米雇用統計の発表です。
予想は失業率が4.9%、非農業部門雇用者数は前月比+172000人です。
非農業部門雇用者数に関しては、一部には+200000人と強い数字を想定する向きもあります。
その場合には市場は素直にドル買いで反応し、9月2日高値の104.32、その上の7月21日高値の107.49が上値目途となります。
テクニカルには、この9月2日高値の104.32が非常に大切です。
もし今回同レベルの上抜けに失敗をした場合には、ダブルトップの形成から、下押しの再開と想定します。
足元のIMMシカゴ筋のドル円の円買い持ちのポジションが9月27日現在68892枚もあるので、更にポジションを増やす方向でのドル円の下値は限られると想定します。
因みに今年の米雇用統計発表の前後のパターンで、発表前に何故か買われ、発表後に売りこまれるというパターンが多くみられていますので要注意です。
米雇用統計の理解については、ハト派とされるメンバーも含めほとんどのFOMCメンバーが、米労働市場とインフレ指数で、FRBの目達値に近く、米利上げのタイミングは近いと判断しているとされます。
実際、米労働市場は最大雇用に達した証拠が多く見られ、雇用統計の非農業部門雇用者数では、昨年まで平均で各月200000人程度の雇用の増加が見られていましたが、本年は平均で200000人を割り込みペースの鈍化が見られています。このことも、米労働市場が最大雇用に達した証左とされています。
週次新規失業保険申請件数も過去最低水準に達しています。
リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は昨日、
「非農業部門雇用者数が100000人程度の増加でも労働市場が拡大している証拠となる」と述べ、
「雇用者数が減少にでも落ち込まない限り、年内の米利上げは正当化される」
とも述べています。
いずれにせよ、市場では、強めの数字を期待する向きが多い様子で、数字発表後のドル円でのドル上値追いを想定する向きが多そうで要注意です。
オーダー/ポジション状況
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