米10月PCEとコアPCEの予想
日付の変わる真夜中24時に、米国の10月PCEとコアPCEが発表されます。FRBのインフレ指標として1つの目安となっています。前回9月は予想をやや下回る数値でしたが、FRBのインフレ目標値を大きく上回っています。
(2021年11月24日9時現在予想)
今回10月は第4四半期最初の数値で、一段と上昇する見通しとなっています。特にコアPCEは4.1%予想で、前月まではFRBの9月時点予想の3.7%(2021年末時、6月時予想3.0%から上方修正)を下回っていましたが、今回はそれを越える数値です。予想レンジ下限でも4.0%ですので、来月の12月時に発表されるFRB予想は上方改定される可能性が高まります。
もしレンジを越える数値になるとサプライズとなり、米10年債は1.70%方向をトライする可能性が高まります。金利差拡大からドル買いに繋がり易くなりますが、その場合に株価への影響と明日はNY市場休場を控えているので、市場はどの様に反応するか注目されます。
また同時に発表される個人消費支出は前月比+1.0%で大きく伸びますが、先週16日に発表された小売売上高が前月比+1.7%(予想+1.2%)でしたので、予想よりも上振れする可能性はあります。
尚、この発表に先立ち22時半に第3四半期GDPの改定値が発表され、前回の2.0%が2.2%(レンジ2〜2.5%予想)に上方修正される予想になっています。既に3Qの数値は概ね発表済になっているので、予想通りに改定されると思いますが、米経済拡大を確認する意味で金利に影響がでるかもしれません。
米国PCEとコアPCE前年比ベース推移
(黒より右が今回の10月予想値、赤はFRBのインフレ目標値、緑が9月FOMC会合時の2021年末予想値3.7%です。)
下図はドル円の月足チャートです。ドル高トレンドは継続しており、現在は節目の115円を抜けたことでどこまでの上値を見られるのかを探ってみます。2015年6月高値からの抵抗線A(=107円00銭)は越えておりドルが強くなっています。現在は2017年時にドル戻り高トライ抵抗線だったB(=114円90銭付近)を越え始めています。来週火曜日に月足が出来るので、最低でも今月末にこのBを越えて終わったことを確認してからの買い直しでリスクが少なくなります。もし、越えた場合は2015年のドル高時のサポートラインだったC(=116円20銭)とD(=118円70銭)辺りが次の上値目途になりそうです。逆に、Bを越えられずに終わると、一度下押しの可能性が出てきます。その際はサポートE(=110円80銭)が強く、もしここを切れるとA、F(=102円10銭)がドル高をサポートしています。
(11月24日10:20 1ドル=115円18銭)
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