ドル円、上下しつつも方向感見出せず。ADP雇用統計は不冴な結果に
〇ドル円、欧州時間に110.42まで上昇、3週間ぶり高値をつけるがADP雇用統計不冴えで109円台に反落
〇ユーロドル、欧米株の堅調とECB関係者のタカ派発言に1.1857まで上昇、堅調な値動き
〇ドル円未だ方向感見いだせず、テクニカルポイントも実勢相場付近に集中、根深い膠着相場
〇週末雇用統計待ちでレンジ相場の継続を予想
〇本日の予想レンジ:109.70ー110.30
海外時間のレビュー
1日(水)のドル円相場は上下しつつも方向感見出せず。@日経平均株価の堅調推移(リスク選好の円売り→クロス円上昇→ドル円連れ高)や、A本邦解散総選挙への期待感、B米金利上昇に伴うドル買い圧力、C直近高値突破に伴う短期筋のロスカット(ストップBUY)が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値110.42まで上昇しました(約3週間ぶり高値圏)。しかし、8/13に記録した高値110.46をバックに伸び悩むと、D米8月ADP雇用統計(結果37.4万人、予想61.3万人)の冴えない結果(今週末金曜日に予定されている米雇用統計への期待感後退)や、E米金利低下に伴うドル売り圧力、F俄かロングのロスカット(欧州時間朝方の上昇局面でロングポジションを構築した短期筋の失望売り)が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値109.89まで反落しました。もっとも、一目均衡表転換線に続落を阻まれると、G米8月ISM製造業景況指数(結果59.9、予想58.6、前回59.5)の良好な結果が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では、110.03近辺で推移しております。
1日(水)のユーロドル相場は堅調な値動き。@欧米株の堅調推移や、Aドイツ連銀ワイトマン総裁によるタカ派的な発言(ECBはパンデミック緊急購入プログラムの終了に向けて準備を始める必要がある)、BECBによる早期テーパリング観測(前日発表されたユーロ圏HICPの伸び率高進に加えて、このところ欧州当局者によるタカ派的な発言が増えていることが背景)、C米ADP雇用統計の冴えない結果(ドル売り)が支援材料となり、米国時間にかけて、高値1.1857(8/5以来、約1ヵ月ぶり高値圏)まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では、1.1840近辺で推移しております。
本日の見通し
ドル円は値幅を伴いながらも方向感を見出すには至りませんでした(高値110.46→安値109.89→現在110.03)。主要チャートポイント(一目均衡表転換線・一目均衡表基準線・21日移動平均線・90日移動平均線・ボリンジャーミッドバンド・一目均衡表雲上下限)が109.76ー110.11の35pipsの間に密集するなど、テクニカル的にも「膠着相場の根深さ」を示唆しています。市場では既に週末の米雇用統計待ちムードが漂っている為、余程強い材料が出てこない限り、直近レンジから脱出することは難しいと考えられます(米雇用統計の結果を見極めるまでは、米金融政策の先行き不透明感が根強く、上下共に動きづらい展開)。本日は米7月貿易収支や、米新規失業保険申請件数、米7月製造業受注、米7月耐久財受注、アトランタ連銀ボスティック総裁講演など、複数の米国経済イベントが予定されていますが、上述の通り、週末の重要イベントを前に手控えムードが広がっている為、振れを伴いながらも方向感を見出しづらい時間帯が続くと予想いたします(レンジ相場の継続を予想)。
本日の予想レンジ:109.70ー110.30
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2021.09.02
ドル円見通し 19日以降の持ち合いから上抜け切れず失速(21/9/2)
ドル円は9月1日夕刻への上昇で110.41円を付けて8月16日夜安値109.10円以降の高値を更新した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2021.09.01
週末の米雇用統計意識しつつドル続伸も(9/1夕)
1日の東京市場は円が全面安。ドル/円は110.30円レベルまで上昇した。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。