ドル円、重要イベントを控えて様子見ムード。本日はFOMCがメインイベント(6/16朝)

15日(火)のドル円相場は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。

ドル円、重要イベントを控えて様子見ムード。本日はFOMCがメインイベント(6/16朝)

ドル円、重要イベントを控えて様子見ムード。本日はFOMCがメインイベント

〇ドル円109.99-110.17の狭いレンジでの取引に終始、米指標は強弱まちまちで方向感出ず
〇ユーロドル、米欧の貿易紛争解決合意報道に1.2148まで上伸するも反落1.21台前半でFOMC待ち
〇本日深夜27:00のFOMC声明、経済見通し、27:30からのパウエル議長会見に注目集まる
〇昨日のPPIが予想上回り、米長期金利上昇からドル高の流れ再現しつつある
〇FOMCではインフレ見通し、ドットプロット、パウエル議長の足元インフレへの見解要注視
〇ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想、本日の予想レンジ:109.50ー111.00

海外時間のレビュー

15日(火)のドル円相場は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。複数の米経済指標が発表されましたが、米FOMC(連邦公開市場委員会)を控えた様子見ムードを受けて上下とも方向感を見出すには至りませんでした(日通し高値110.17、日通し安値109.99)。尚、注目された米5月小売売上高(結果▲1.3%、予想▲0.7%)は市場予想を下回る冴えない結果となりましたが、米5月生産者物価指数(結果+0.8%、予想+0.6%)は市場予想を上回る結果となっております(強弱まちまちで方向感見出せず)。

15日(火)のユーロドル相場は上昇後に反落。@米国と欧州連合がボーイングとエアバスの補助金を巡る貿易紛争の解決で合意に達した(報復関税を5年間停止)とのヘッドラインを受けて、一時1.2148まで上値を伸ばすも、一目均衡表転換線(1.2156)および基準線(1.2159)に続伸を阻まれると、A米10年債利回りの上昇を受けたドル買い圧力が重石となり、米国時間朝方にかけて安値1.2102まで反落しました。その後は米FOMCを控えた様子見ムードを背景に横ばい推移が継続し、本稿執筆時点(日本時間午前4時30分現在)では1.2124近辺で推移しております。

本日の見通し

本日は日本時間6/17午前3時に発表される米FOMC声明およびSummary of Economic Projections(SEP)、同3時30分から予定されているパウエルFRB議長記者会見に注目が集まります。6/4に発表された不冴な米雇用統計を受けて米早期テーパリング観測は一時後退する展開となりましたが、6/10に発表された米消費者物価指数、昨日発表された米生産者物価指数が共に市場予想を上回る結果となったことで、足元で再び米インフレ加速→米長期金利上昇→米ドル高の流れが再燃しつつあります。

こうした中、今晩の米FOMCにおける注目ポイントは以下3つと考えております。一つ目はSEPにおけるインフレ見通しの数字。FRB当局者はこれまで何度も「インフレリスクは一時的」と述べてきましたので、仮に2022年のインフレ見通しの数字が引き上げられた場合には、「一時的ではない」との見方が広がり(FRB当局者のこれまでの発言との不整合が発生)、市場ではこれを「早期テーパリングのシグナル」と解釈する可能性があります。二つ目はドットプロットの配置となります。前回3月時点では2022年末までの利上げ投票者は4名、2023年末までの利上げ投票者は7名でしたが、足元の物価上昇を受けて、利上げ投票者の数が増える可能性があります(中央値や加重平均値の押し上げ)。

この場合も、「早期テーパリングのシグナル」として、8月ジャクソンホールでのテーパリング宣言を織り込む形で、米長期金利上昇→米ドル高の波及経路が想定されます。三つ目はパウエルFRB議長が記者会見で足元のインフレ上昇を踏まえて、どのような見解を示すのかに注目が集まります。これまでのような「インフレ圧力は一時的」といったスタンスに少しでも変化が見られる場合には、ドル買いをもたらす要因になり得ます)。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(6/4に記録した直近高値110.34を突破し、3/31に記録した年初来高値110.97を試すシナリオを想定)。

本日の予想レンジ:109.50ー111.00

ドル円、重要イベントを控えて様子見ムード。本日はFOMCがメインイベント

ドル円日足

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