ドル円、米長期金利の上昇とリスク回避のドル買いで一時1ヵ月ぶり高値圏へ
〇ドル円長期金利上昇とコロナ感染拡大に一時104.39まで上昇
〇ユーロドルは1.2133まで下落、リスク回避ムード強まる
〇ドル円約8ヵ月に亘り続いたドル安トレンドの終焉意識される
〇本日の予想レンジ:103.80ー104.60
海外時間のレビュー
11日(月)の外国為替市場でドル円は上昇(本邦は「成人の日」で祝日)。@ブルーウェーブ確定後の米長期金利の上昇の流れ(米10年債利回りは昨年3月以来、約10ヵ月ぶり高水準へ急上昇→ドル高)や、A新型コロナウイルスの世界的な感染拡大(世界の感染者数が9000万人超え)、B上記@Aを背景とした欧米株の下落(リスク回避のドル買い)が支援材料となり、米国時間にかけて、昨年12/10以来、約1ヵ月ぶり高値となる104.39まで急伸しました。しかし、一目均衡表雲下限(104.33)や、90日移動平均線(104.54)、一目均衡表雲上限(104.62)に続伸を阻まれると、引けにかけて反落し、本稿執筆時点(日本時間4時45分現在)では、104.12近辺で推移しております。
11日(月)のユーロドル相場は軟調推移。@欧州圏における新型コロナウイルスの感染拡大(欧州経済の先行き不透明感)や、A欧州当局者によるユーロ高牽制の思惑、BECBによる追加緩和観測、C欧米株の下落を背景としたリスク回避のドル買い圧力、D米長期金利の急上昇、Eユーロ圏1月センティックス投資家信頼感指数(結果1.3、予想1.9)の冴えない結果が重石となり、米国時間にかけて、12/21以来、約3週間ぶり安値となる1.2133まで下落しました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間4時45分現在)では、1.2168近辺で推移しております。
本日の見通し
ドル円相場は一時104.39まで急伸するなど、約1ヵ月ぶり高値圏へと急伸しました(約10ヶ月ぶり安値102.58を記録した1/6から僅か3営業日で約2円の上昇幅)。この間、一目均衡表転換線や基準線、21日移動平均線等のチャートポイントを上抜けするなど、テクニカル的に見て、地合いの強さを印象付けるチャート形状となっております(目先は一目均衡表雲下限104.33や、90日移動平均線104.54、一目均衡表雲上限104.62を終値ベースで突破できるか否かに注目)。ファンダメンタルズ的に見ても、米長期金利の急上昇を背景に、約8ヵ月に亘り続いたドル安トレンドの終焉(ドル高トレンドの始まり)が意識される等、ドル円相場を下支えする材料が増えつつあります(ドル指数は心理的節目90.0の上抜けに成功)。以上を踏まえ、当方では引き続き、短期的なドル高・円安を予想いたします(ただし、アジア時間帯は3連休明けの需給として本邦輸出筋によるドル売り・円買いが上値を抑える可能性あり)。
本日の予想レンジ:103.80ー104.60
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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