ユーロドルECB理事会後の軟調続く テクニカルには一段のユーロ安示唆
昨晩のECB理事会後にユーロドルは乱高下。金融政策自体は事前予想通り不変であったものの、その後の記者会見で、ラガルド総裁が基調インフレの緩やかな上昇の兆しを指摘、また、ユーロ圏の成長に関しても国際貿易の不確実性の後退からリスクに低下傾向がみられると指摘しました。これを受けてユーロドルは一時1.1109まで上昇する場面もありましたが、その後同議長が2003年以来となる大規模な金融政策の包括的な再評価と見直しを行うことを明らかにすると反転。再評価に関し現時点では予断を持たない姿勢と、見直しに多くの労力を要するとの見解に、現在の緩和的政策が予想以上に長引くとの見方が広がり、市場はユーロ売りに転じました。
結局ECBからは具体的な何かが示されたわけではなく、市場は材料としてはやや消化不良気味な感じでしたが、比較的強めのサポートと見られていた1.1075を下抜けたことでユーロ売りが加速、ユーロドルは海外時間に一時12/2以来となる1.1036の安値をつけています。
テクニカルにはユーロドルは、上記の通り当面のサポートと見られていた90日移動平均線、一目均衡表の「雲」下限を下抜けて下値余地が大きく広がった形となりました。ここから先サポートらしいサポートは11/29安値1.0981ぐらいしか見当たらず、ヘッドアンドショルダーのターゲットレベル1.0910も必ずしも非現実的とは言えなくなってきている状況です。
序盤の欧州株価指数先物は夕刻発表されたドイツ、ユーロ圏の製造業PMIが事前予想を上回ったことで安心感が広がりほぼ全面高の様相。今晩この後は23:45に米製造業及びサービス業PMIの発表があります。
ユーロドル日足
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