3. 乳製品価格見通し低下でN$売り（2016年5月26日）

乳製品価格見通し低下でN$売り（2016年5月26日）

世界最大の乳製品業者であるニュージーランドのフォンテラ社が予測した来期の牛乳の出荷価格が市場の予想を下回ったことから

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乳製品価格見通し低下でN$売り（2016年5月26日）

乳製品価格見通し低下でN$売り

世界最大の乳製品業者であるニュージーランドのフォンテラ社が予測した来期の牛乳の出荷価格が市場の予想を下回ったことからニュージーランドドルが売られています。
同社は2017年5月までのシーズンの吸入価格をキロガロンあたりN$4.25と予測、現シーズンの見通しは9年ぶりの安値N$3.90に据え置いています。事前予想はN$4.60-4.80でした。
この発表後ニュージーランドドルは下落、一時対ドルで0.67を割り込む水準をつけています。市場では6月9日に行われる次回の政策決定会合でニュージーランド中銀が再度の利下げを行う可能性も出てきたとの見方が広がってきています。
一方で11時過ぎに発表となったニュージーランドの予算案で2015-16年の財政黒字をN$719mio2016-17年でN$2,460mioと見積もり、GDPの伸びも2016年2.9%、2017年3.3%と予測したことからニュージーランドドルは0.672レベルまで反発しています。
財政収支の改善はタバコの増税の影響が大きいと見られています。

ニュージーランドは輸出主力の農業において、中国等の乳製品の需要減で需給バランスが崩れたことによる価格の低下が農家の収支を悪化させています。
一方で金融緩和による住宅市場の活況と都市部を中心とした価格の高騰も深刻化中銀は難しい舵取りを強いられている中で、3月には予想外の政策金利引き下げを行い市場を驚かせています。
今のところ、6月に実際に金利が引き下げられると見る向きは少ないものの、今後の牛乳価格の動向には注意が必要です。

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