豪ドル/円、新たな下落リスクが点灯中。短時間では下げ渋りか
8月16日に発表された7月の失業率は、5.3%と市場予想の5.4%より改善しましたが、新規雇用は▼0.39万人となり、市場予想の+1.5万人を下回りました。しかしながら前月の就業者数が上方修正されたことから為替相場には影響なく、むしろ同時刻に中国商務省筋が「中国の商務次官が貿易交渉で8月後半に訪米する」と公表したことから、米中貿易問題が進展するのでは、との期待感に円が売り戻される展開となり、豪ドル/円も80円割れから80円台半ば超えまで小幅反発しました。
しかし、チャートを見ると、日足は6手連続陰線引けとなり、上値を急角度で切り下げています。8/9の日足が82.00割れで終えたことにより、新たな下げトレンド入りが確定して翌日には大陰線が出ています。また、この大陰線が82〜83円台を中心とする揉み合いから下抜けた位置で終えており、短期トレンドは非常に弱い状態にあります。80.00近辺に強い抵抗があり、これには一旦跳ね返されたことから、一両日は下げ渋る可能性がありますが、82円台を再び回復しない限り、一段の下落リスクに注意が必要でしょう。
日足の上値抵抗は80.70-80、81.50-60に、下値抵抗は79.80-90、78.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は82.11、82.44、84.00に位置しており、短期トレンドは豪ドル弱気の流れにあります。
一方直近の週足は値幅のやや大きい陰線引けとなり、この足が82円台を維持出来ずに終えており、新たな下落トレンドに入った可能性が生じています。79.40-50に週足ベースで見たやや強い下値抵抗がありますが、トレンドが変化して間もないため、下げエネルギーがより強く、大幅反発にも繋がり難いでしょう。一方上値は、82.00-20に週足ベースで見た強い抵抗が出来ており、82.30超えで越週しない限り、下値リスクが軽減されません。
週足の上値抵抗は80.90-00と82.10-20に、下値抵抗は78.10-20にあります。31週、62週移動平均線は83.03と85.04に位置しており、中期トレンドは豪ドル弱気の流れにあります。
また、月足も83.27にある31ヶ月移動平均線を上抜けられずに反落しており、今月足が80円割れであれば4ヶ月間の低位揉み合いから下抜けて越月することになり、新たな下落リスクが点灯します。
【週足】:(8/15現在31週移動平均線と62週線が83.03と85.04にあり、中期トレンドは豪ドル弱気の流れにある。)
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