NZ中銀の金融政策結果
本日、NZ中銀はキャッシュレートを現行の1.75%に据え置きを決定しました。
今回の据え置きはほぼ予想通りの結果となります。
要旨内容では前回(11月)同様にNZドル高の悪影響を強い文言で述べています。強い内需が先々の成長・インフレ率上昇を支えているものの、世界経済の先行き不透明感が払拭されないので、まだ暫く緩和基調を維持すると述べています。
NZドル/米ドルは金融政策発表前に0.7280〜90米ドル付近で推移していましたが、相変わらずのNZ高懸念コメントに、NZドルロングを手仕舞いした模様で、0.7220〜30米ドル付近まで売られています。0.7250米ドルにあった強いサポートを下抜き、短期的にNZドルが売られやすい流れに入っています。次のポイントは0.7160米ドル、0.7110米ドルにサポートがあり、押し目はNZドルの買い場探しになります。上値は0.73米ドル、0.7330〜50米ドルに抵抗線があり、後者が重くなっています。(2月9日11:00、1NZドル=0.7226米ドル)
中銀の要旨は以下となっています。
(中銀声明要旨)
理事会は本日、オフィシャルキャッシュレートを1.75%のまま据え置いた。
商品価格の上昇や先進国内での企業マインドの改善や消費者信頼感の上昇が世界経済に良い兆候となっている。しかしながら、過剰流動性の問題や地政学的リスクの不確実性が依然残っている。
世界的なインフレは商品価格の上昇で部分的には上がっている。結果、長期金利も上昇傾向である。世界の金融政策は依然緩和基調であり、米国を除いては先々も変わらない状況である。
NZの資本市場は堅調になっており、NZドルも上昇傾向を続けている。為替レートはバランス取れた成長を維持する以上にNZドルが高くなっている。しかも世界的に低インフレである。貿易部門にとってはインフレのマイナス傾向が続いている。為替の下落が必要になっている。
NZの経済成長は予想通りに上昇している。先々の概観はポジティブのままで、これは緩和基調、強い人口流入、家計消費の増加、建設増などが支えている。日用品市況は最近改善してはいるが、先行きはまだ不透明である。
また最近の住宅価格の緩やかな下落は好ましいものであり。一部では住宅価値に対するローンの比率が改善している。但し、先行きの需給のインバランスが継続していくかは不透明である。
目先のインフレ率は中銀の目標レンジに入ってきた。インフレは目標幅の中央に向かって回復していくと期待している。これは、貿易関係でマイナス要因となっているものの、強い内需を反映している。長期インフレ期待値は2%方向に行っている。
金融政策はまだ暫くの間、緩和基調を維持するだろう。多くの不確実性が残っているからだ。とりわけ世界経済の先行きにそれが残っているが、金融政策の緩和基調がそれを調整するかもしれない。
(要旨は以上)
(注)NZ中銀金融政策会合要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。
次回の金融政策は2017年3月23日に予定されています。その前の3月16日発表の第4四半期GDP動向が注目されます。
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