NZドルWeekly 一時90円台を回復、反発継続に期待もRBA声明には警戒(24/9/20)

今週のNZドルは、第2四半期GDPが市場予想よりも落ち込み幅が小幅に留まったほか、投機筋による円買いポジションの解消などが影響して、買い優勢の展開となった。

NZドルWeekly 一時90円台を回復、反発継続に期待もRBA声明には警戒(24/9/20)

一時90円台を回復、反発継続に期待もRBA声明には警戒

【今週のNZドル】

今週のNZドルは、第2四半期GDPが市場予想よりも落ち込み幅が小幅に留まったほか、投機筋による円買いポジションの解消などが影響して、買い優勢の展開となった。

ニュージーランド統計局が19日に発表した第2四半期GDPは、季節調整済み前期比で−0.2%となった。小売や卸売、宿泊、農林水産業など多くの産業で活動が低迷したが、市場予想の同−0.3%よりは落ち込み幅が小幅となった。また、前年比も−0.5%と市場予想の同−0.6%よりも落ち込み幅は小幅に留まったことから、NZドルの売り材料とはならなかった。

そして、市場が注目した米公開市場委員会(FOMC)では、米連邦準備制度理事会(FRB)が0.5%の大幅利下げ実施を決定。記者会見でパウエルFRB議長が「利下げを急がない」方針を示したことで、為替市場ではドルがやや買われ、円が主要通貨に対して全面安の展開となった。

CFTCが公表する10日時点の投機筋の円ポジションが5万枚ほど買いポジションに傾いていたことなどから、円高を見込んでいた投機筋がポジションを解消したとの観測。NZドルは16日安値から4円ほどNZドル高円安に振れる大きな動きとなった。

NZドル・円(東京時間:9月16日―9月20日(終値は9時台終値を参照))
※Investing.comの日足を参照

始値:86円88銭
高値:90円29銭
安値:86円25銭
終値:88円78銭 

【今週と来週の重要指標】※時間は東京時間

9月18日
7時45分、第2四半期経常収支、前回:−38.25億NZドル、市場予想:−39.43億NZドル、結果:−48.26億NZドル
9月19日
7時45分、第2四半期実質GDP(前期比)、前回:0.2%、市場予想:−0.3%、結果:−0.2%
7時45分、第2四半期実質GDP(前年比)、前回:0.3%、市場予想:−0.6%、結果:−0.5%
9月23日
7時45分、9月貿易収支、前回:−9.63億NZドル

※予定は変更することがございます。

【今週末から来週の見通し】

今週末から来週のNZドルは、9月貿易収支以外、目立った売買材料は予定されていないことから、豪ドルや円、ドルの動向に左右されそうだ。20日夕方に行われる日銀金融政策決定会合後の植田和男日銀総裁の記者会見後の円の動向や、24日開催のオーストラリア準備銀行(RBA)金融政策理事会などが注目イベントとなる。とりわけ経済的なつながりが強いことから豪ドルの動向に振らされよう。強気だったRBAが「ハト派」に転じた場合、豪ドル売りの流れにつられる展開を意識しておきたい。

ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は、既に前回の8月会合で政策金利を引き下げており、経済指標等が市場予想通りに推移すれば、次に開催される10月9日のRBNZ会合にて0.25%の追加利下げを実施する公算だ。2024年最後の11月27日でも利下げ実施が織り込まれており、年内0.50%利下げを市場は織り込みつつある。足元の弱い経済指標を見る限り、年内0.75%の利下げを指摘する声も聞かれる。段階的な利下げが見込まれていることからNZドルの上値は徐々に重くなりそうだ。

一方、テクニカルでは反発基調が強まっている。日足の一目均衡表では、転換線、基準線を上回り雲に突入。20日移動平均線や雲下限をサポートに9月戻り高値水準まで上昇すれば、91円水準で位置する雲上限突破も期待できよう。日豪中央銀行の方針など外部環境に左右されやすい状況だが、テクニカル面では、NZドルは戻りを試す展開を迎えている。

一時90円台を回復、反発継続に期待もRBA声明には警戒

NZドル円日足

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