NZ/円、短期は強気。上値余地が限られる可能性も。中期は“強気”を維持。
23日、NZ準備銀行は市場の予想通り政策金利(オフィシャル・キャッシュレート)を0.75%切り上げ、4.25%としました。声明では「さらなる追加利上げが必要」とあり、ターミナルレートも従来予想の4.1%から5.5%に引き上げられました。オア中銀総裁はインフレ抑制のためには利上げが必要で、リセッション(景気後退)も必要になるとの見解を示しています。これを受けてNZドルは買いが優勢となりました。また、同日のNY市場でFOMCの議事録が公表され、多くのメンバーが利上げベースの減速を支持していることが分かり、ドルが全面安の展開となる中で、NZドルは対米ドルでは0.62台の壁を上抜けて続伸、対円でもじり高の展開となっています。
チャートを見ると、日足は11/11につけた83.86で底打ち、反転の流れに入っていますが、9/12につけた87.87を直近高値として上値を切り下げる流れからは上抜けきれていません。この日足の上値抵抗は87.10-20にありますが、終値ベースでこれを上抜ければ下値リスクが後退して88円超えトライの動きが強まり易くなります。一方下値は、85.00-10に日足の下値抵抗がありますが、これを割り込んで終えた場合は日足の形状が悪化して下値リスクがやや高くなります。さらに84円台を割り込んで終えた場合は、“NZ弱気”に変化して82円方向への新たな下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は87.10-20,87.40-50,88.00-10に、下値抵抗は86.40-50,86.00-10,85.50-60,85.00-10にあります。21日、120日移動平均線は86.12と84.82に位置しており、短期トレンドをサポート中です。また、200日線は84.01に位置しており、中期トレンドも強い状態を維持しています。
一方直近の週足は、陽線で切り返して、下値を切り上げる流れを維持していますが、87.40-50の週足の上値抵抗に届いておらず、下値リスクを残した状態です。今週は上値トライの動きが先行していますが、この上値抵抗にぶつかって押し戻されています。週足ベースで見た上値抵抗は、87.40-50,88.00-10に、下値抵抗は86.00-10,84.90-00にあります。85円割れで越週した場合は82円方向への新たな下落リスクが生じます。この場合でも2020年3月につけた59.51を基点とする中・長期的なサポートラインを守っており、82円を割り込んで越週しない限り中期トレンドは“NZ強気”の流れを維持します。31週、62週移動平均線は84.43と81.95にあり、中期トレンドをサポートしています。
11/24現在、31週移動平均線は84.43に、62週線は81.95にあり中期トレンドをサポート中。
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