シカゴポジション(CME)293
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年7月27日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、豪ドルが5週連続でショートを積み増し、依然として豪ドル先安観を継続しています。NZドルはややポジション調整し、更にスクエアに近い小幅ロングになりました。これで7週連続動意なしです。引き続き相場の方向性を持っていません。円はドルロングを積み上げ、このパターンですと10万枚方向を目指す動きになりそうです。先週の締日までは109円台半ばが底値でしたので、ロングのコストはあまり芳しくありません。明日の締日にポジションがどの様になっているのか。万一、今日・明日で109円付近までドルが下落した場合に引き続き押し目を拾うのかを注目したいと思います。このまま暫くしてもドル高方向に相場が上がらず、逆にドルが急激に下がると、持ち値が悪いだけにポジションのひっくり返しも想定しておく必要があります。8月中のポジション枚数と相場動向は重要になります。ユーロは6週続けてポジション調整し、38,000枚までユーロロングが減りました。このパターンでは1〜2万枚まで減らしてスクエア近くにして、次の1手になりそうです。
シカゴはロング340枚増、ショート4,000枚増で差し引き3,660枚の豪ドルショート増となり、ネットショートで4万枚弱まで増やしてきました。豪ドル先安観は変わらず、まだ積み上げ始めてから9週間ですので、ショートは継続すると思います。通常はポジションキープ期間が6〜9ヶ月のパターンが多いですが、前回のショートは2018年5月〜2020年6月まで2年強キープし、相場は0.76⇒0.69まで豪ドル安になっています。この間のショート最大は73,000枚、利確して最小は15,000枚でした。ここまでの大相場になるか解りませんが、最低でも後4〜7ヶ月程度は相場観を変えてこない可能性が高くなっています。チャートを見ると、終値ベースでは黒の豪ドル安トレンドラインを下抜け、その下限に這うように推移しています。今週はトレンドラインのレンジが0.7350〜0.7760になります。現在のスポットはやや下限を切っていますので、明日の締日でどうなるかを見ます。因みに先週締日は0.7360で、丁度下限に止まりました。
さて、実際の相場も0.7340〜0.7740レンジの豪ドル安トレンドラインの下限に絡むように推移しています。何度も下限を抜いているのですが、ほとんどが下ヒゲだけで、実体ではそのサポートを維持しています。切れた場合のサポートは0.7290、0.7250にあります。前者は目先のダブルボトムになります。このまま下がっていけば、シカゴは相場観通りのポジションキープになりそうです。上値は0.7400〜10が強い抵抗線になっており、越えた場合0.7440、0.7470〜80に抵抗線があります。万一明日の締日に前者付近まできたら、売り増ししてくるのかを注目したいと思います。(1豪ドル=0.7343米ドル、8月2日13:50)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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