短・中期はNZ弱気の流れ。74円割れの越月で長期も変化する可能性が点灯。
ニュージーランド経済は家計部門、企業部門ともに好調さを維持、低インフレの下でGDP成長率は2.3%、住宅産業、製造業PMI、設備稼働率ともに高水準を維持しており、景況感の良さは他国に比べて非常に良い状態と見ることが出来ます。また、NZ安効果による対外競争力の向上による部分も大きいと見られますが、貿易収支も黒字転換しています。一方で、対円相場が74円台前半の長期的に見ても重要なポイントまで下落しており、一段の下落か或いは反転に繋がるのか今月末か6月上旬にもはっきりして来るものと見られ、近々に新たな方向へ動き出す可能性に注意が必要です。
チャートを見ると日足は4/28の77円台からの72.55まで急落した後は74円台前半で揉み合いとなっています。現況は5/7に付けた72.55を直近安値として下値を切り上げる流れを守っていますが、日足の下値抵抗が73.90-00にあることから、これを割り込んで終えた場合は、下値リスクがやや高くなります。逆に75円超えに値を戻した場合は、短期トレンドをニュートラルな状態に戻しますが、この場合でも76円超えまで値を戻さない限り、下値リスクを残します。21日移動平均線は74.68にあり、これを若干下抜けた位置で推移していますが、ダマシの範囲内です。
一方直近の週足は十文字の寄せ線に終わり、上下の攻めに失敗して寄り付きレベルまで戻したものですが、上値を切り下げる流れの中にあり、基本トレンドは下値リスクがより高い状態に変わりありません。今週はこの週足の上値抵抗が76.80-90、77.90-00にあり、78円超えで越週しない限り、下値リスクを残します。31週、62週移動平均線は77.72と80.97にあり、これを上抜けて越週しない限り、中期トレンドはNZ弱気の流れにあります。
また、5月足の下値抵抗が74.00-10にあり、現状はこれを守って推移中ですが、74円割れの越月か、週足の終値ベースで73円割れを見た場合は2009年2月に付けた大底44.25を起点とする長期サポートラインを下抜けて長期トレンドも“NZ弱気”に転換します。また、対ドルで0.6700割れを見た場合もNZの下値リスクが高くなるので注意が必要です。
NZ/円【週足】:(5/18現在31週移動平均線は77.72に、62週線も80.97にあり中期トレンドは“キウィ弱気”の流れにある)
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