短・中期ともに“豪ドル弱気”変わらず。
6/13に発表されたオーストラリア5月の失業率は5.2%(市場予想:5.1%)、新規雇用は+4.23万人(同:1.75万人)となりました。新規雇用が予想比で良かったものの、パートタイマーの雇用が+3.98万人となったことが主要因であったことから、豪ドル/円は75円台を割り込んで弱含みの推移となっています。豪州中銀は今月4日に利下げを実施しましたが、国内の景気先行きやインフレターゲット達成に対して楽観的な姿勢を変えていません。しかし世界経済の先行きに不透明感が増しており、引き続き外的要因によるリスク回避的な動きが警戒される状況にあります。
チャートを見ると、日足は5月中旬以降75〜76円ゾーンでの狭いレンジ内で上値の重い展開が続いていましたが、雇用統計発表後はレンジ内から外れて74円台後半に入ってきました。短期トレンドが弱く反発力に欠ける形状ですが、74〜75円ゾーンには中期的に見た強い下値抵抗が控えており、大幅続落にも繋がり難いと見ています。一方で、76円台前半に強い上値抵抗が出来ており、76.50超えで終えない限り、下値リスクは軽減されません。日足の上値抵抗は75.90-00、76.40-50に、下値抵抗は74.70-80、74.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は、75.66、78.04、79.22に位置しており、短・中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。
一方週足を見ると、8週間ぶりに小陽線で切り返しましたが上昇余力に乏しく下値リスクが高い状態に変わりありません。今週は週初の上値トライで76円超えの抵抗にぶつかっており、下値リスクが高い状態です。また、可能性がやや低いと見ますが74円割れで越週した場合は70〜72円ゾーンまでの新たな下落トレンド入りの可能性が点灯します。今週の週足の上値抵抗は75.90-00、76.50-60に、下値抵抗は74.00-10にあります。短期トレンドは77円台を回復すれば下値リスクが軽減されますが、78.50超えで越週しない限り変化しません。31週、62週移動平均線は78.62と80.17にあり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。
豪ドル/円【週足】:(6/12現在31週移動平均線は78.62に、62週線は80.17にあり、これらを大きく下抜けて、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに入っている)
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