NZ/円、強い下値抵抗を守った状態。中期トレンドはNZ弱気変わらず。
NZ経済は内需の堅調さや海外の需要に支えられて拡大基調が継続中ですが、アメリカの10年債利回りが2011年7月以来の3.1%台を付けてドル全面高の流れとなっており、一方で、NZ中銀が政策金利を据え置き、今後の利上げ時期についても特に言及していないことから、金利差拡大観測により、NZドルは対円、対ドルで上値の重い展開となっています。
チャートを見ると、直近(5/16)の日足は陽線で切り返しており、76.00近辺の強い下値抵抗を守った形となっています。現状は4/13に付けた79.63を直近高値として上値を切り下げる流れから上抜け切れずに終えていますが、この日足の抵抗が76.10-20にあることから、これを上抜けて終えた場合は、下値リスクが軽減されて一旦底打ちした可能性が点灯します。但し、75.80以下で終えた場合は立ち上げの可能性を打ち消して再び下値リスクが高くなります。また、反転、上昇の流れに乗せた場合でも中期トレンドが弱いことからNZ急伸にも繋がり難いと見ています。日足の上値抵抗76.10-20、76.60-70、77.10-20に、下値抵抗は75.80-00にあります。21日、120日、200日移動平均線は76.88、78.33、78.72に位置しており、短・中期トレンドはNZ弱気の流れに変化が認められません。
一方週足は、4手連続陰線引けとなり、上値を切り下げる流れには変化が認められませんが、直近の陰線が下げ余力の乏しいものであることや、75.80-00に週足ベースで見た強い下値抵抗があり、今週の下値トライでもこれを守っていることから、反発に転ずる可能性を残した状態です。一方で今年1月に付けた81.57を起点として上値を切り下げる流れには変化が認められず、この週足の上値抵抗が78.30-40に位置していることや、昨年7月に付けた83.91を起点として上値を切下げる流れにも変化が認められず、この抵抗が80.00-10にあることから、これらをしっかり上抜けて越週しない限り、中期トレンドはNZ弱気の状態にあります。また、31週、62週移動平均線も78.15と78.90で上値を抑え込んでおり、下値リスクがより高い状態に変わりありません。今週の週足の上値抵抗は77.30-40、78.00-10に、下値抵抗は75.80-00にあります。また、75.50割れで越週した場合は新たな下落リスクに注意が必要となります。
NZ/円【週足】:(5/16現在31週、62週移動平均線は78.15と78.90にあり、中期トレンドはNZ弱気の流れに変わりない。)
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