NZ/円、短期は弱気。80円割れの越週でもう一段下押しの可能性も。
8月17日に発表されたNZ第2四半期の卸売物価指数は前期比+1.3%となり、事前予想の+1.4%を若干下回りましたが、為替相場には影響が見られませんでした。NZ経済が好調さを維持する一方で、ウィーラーNZ準備銀行総裁によるNZドル高に対するけん制発言への警戒や、米朝間の緊張が消え去っているわけでなないことから、8/11の79.08を直近安値として反発に転じたNZ相場ですが、急反発にも繋がっていません。
チャートを見ると、直近の日足は陽線引けとなり、8/11に付けた79.08を直近安値として、反転、上昇に転じており、下値を切り上げていますが、7/27に付けた83.91を直近高値として上値を切り下げる流れからは上抜けきれておらず、この日足の上値抵抗は80.50-60にあります。また、81.80に位置する21日移動平均線の下に入り込んでおり、短期トレンドは下値リスクがより高い状態に変わりありません。一方で、80.09に位置する200日移動平均線を日足の実体ベースで上抜けており、短期サポートとして働いていることから、79円割れで終えない限り、一段の下落にも繋がり難い状態です。日足の上値抵抗は前述の80.50-60、81.70-80に、下値抵抗は80.00-10、79.00-10にあります。
一方、直近の週足は大陰線で終えており、一段の下落リスクに警戒が必要なものですが、現状は80.01に位置する31週移動平均線をかろうじて守って推移しており、これを再び割り込んで越週しない限り、下値余地も拡がり難い状態です。しかし、週足の形状が一段と悪化しており、下値リスクが高い形状となっていることから、82円超えで越週しない限り、基調はNZの戻り売りの流れと見ています。一方で、78.00に62週移動平均線が控えていることや、昨年6月に付けた69.33を起点として下値を切り上げる流れを維持しており、この下値抵抗が78.10-20近辺にあることから、今回の下げが調整的な押しに留まるなら78円台を大きく割り込まない可能性も高いと見られます。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は82.00-10に、下値抵抗は80.00-10、78.10-20にあります。31週、62週移動平均線は80.01と78.00に位置しており、中期トレンドはNZ強気の流れを守っていますが78円割れで越週した場合は一段の下落リスクが点灯します。
NZ/円【週足】:(8/16現在31週移動平均線は80.01に、62週線も78.00に位置しており両者を上抜けた位置にあり、中期トレンドはNZ強気を維持)
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