NZ/円、短期は上値余地を探る動きが継続中。中期は“NZ弱気”の流れ。
ニュージーランド経済は先進国や中国経済の景気減速懸念が強い中でも足元の経済は比較的良好な状態に変わりありませんが、雇用者数の伸びが緩やかに減少しており、雇用市場に影を落としています。世界同時株安の流れに巻き込まれて急落したNZ/円相場は一旦底打ち、反転の流れに入っていますが、今後の世界経済の動向や原油価格の動向によっては再びリスク回避的な動きが強まる可能性にも注意が必要でしょう。また、一部の地域の住宅価格がバブル的な様相を示しており、この動向にも注意する必要がありそうです。
テクニカルに見ると、日足は1/20の73.65で一旦底打ち、反転の流れに入っており、この間に21日平均線も上抜けて、短期トレンドはNZ強気の流れにありますが、120日線、200日線は上抜け切れておらず、中期トレンドは下値リスクを残した状態にあることを示しています。現状は77.20にある21日移動平均線が下支えして上値余地を探る動きが期待できますが、77円割れを見た場合は短期トレンドが変化する可能性が生じます。日足の上値抵抗は79.30-40と79.70-80に、下値抵抗は78.40-50と77.20-30にあります。
一方週足は2週連続陽線引けとなり、今週も週初から上値トライの動きが先行していますが、5手前の大陰線の値幅内にあり、82円超えの越週とならない限り、下値リスクを残した状態にあります。一方で、下値も昨年8月に付けた71.21と今年1月の73.65で短期的な二番底を確認した形となっており、75円割れの越週とならない限り、下値余地もまだ拡がり難い状態です。週足の上値抵抗は79.80-90に、下値抵抗は76.70-80にあります。31週、62週移動平均線は79.89と84.67にあり、両者を下抜けて中・長期トレンドはNZ弱気の流れにあります。また、75円台を維持出来ずに越月した場合は70〜72円にある超長期的な下値抵抗をトライする動きが強まり易くなります。
NZ/円【週足】
(2/1現在31週移動平均線は79.89に、62週線も84.67にあり長期トレンドは“キウィ弱気”の流れ)
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